防災避難訓練を実施しました

4月18日(木)の6限の時間を使い、全校一斉防災避難訓練を行いました。

今回は火災を想定しての訓練です。

14時50分の非常ベルが鳴り、

続いて、「北館1階家庭科室で火災、グラウンドに避難」という放送での指示。

教職員、生徒は避難経路を通り、一斉にグラウンドに移動しました。

その後、生徒指導部長から諸注意があり、

最後に校長からの話がありました。

<以下、校長からの話(抜粋)>

多くの人は、火事の怖さと言うと「炎」を思い浮かべると思います。

ところが、火事の死因で一番多いのは「一酸化炭素中毒」です。

最終的に「焼死」と判断されるものについても「一酸化炭素中毒」で動けなくなってから炎に巻き込まれたケースがあることを考えると、かなりの割合になります。

人は高濃度の一酸化炭素を吸い込むと瞬く間に意識が遠のき、およそ1~2分で死にいたります。たとえ意識があっても、身体が動かなくなります。

したがって、火災では、炎から逃げることはもちろんですが、煙に巻きこまれないように注意することが最も大切です。

火災によって発生した煙は、その熱によって空気より軽くなり、上昇するということ。そして上に昇った後今度は横方向に広がります。つまり、煙から逃げるのは上ではなく、横だということです。

煙が広がるスピードは、垂直方向で毎秒約3~5mで、水平方向へは毎秒約0.5~1mといわれています。人が歩く速度を1分間に60~80mとすると秒速で1~1.3mとなり、これは煙が水平方向に広がるスピードとさほど変わりません。階段などの垂直方向では人が逃げる速度より煙が上昇するスピードの方が速いので、逃げ切ることができません。

令和元年7月に起きた「京都アニメーション放火殺人事件」では36名の尊い命が失われました。

1階が火元となったため、人々は上の階に逃げるしかありませんでした。2階のベランダから早々に飛び降りた人は助かりましたが、階段を使って屋上まで逃げようとした人達は、屋上に達する前に一酸化炭素中毒で倒れ、炎に包まれてしまっているのです。3階から屋上へ上る十数段の階段で、14人が折り重なるように焼死・窒息死していたと言います。

「火災時には、上ではなく横に逃げる」ということを頭の片隅にでも置いておいてください。