石川県に学校見学に行ってきました

 秋休みを利用して、先週3日~4日で石川県の高校と金沢大学に行ってきました。今回は校長先生と教員9名(国語1名、数学3名、理科2名、社会2名、英語1名)の大所帯の視察となりました。(SSH関係の先生もご一緒だったので、SSHのブログと重複している写真や記事もあります。)

 この2日間はあいにくの雨でした。大阪はまだ秋物を着る気候ではありませんが、雨ということもあり、小松駅を降りたときは「スーツでよかった!」と思う肌寒さでした。また、今回のメンバーのほとんどが、初めての敦賀駅で特急サンダーバードから北陸新幹線への乗り換えで、緊張感がありましたが、駅員さんも誘導してくれ、余裕を持って乗り換えることが出来ました。

 1日目の午後は、石川県立小松高等学校を訪問しました。

 小松高校は「いしかわニュースーパーハイスクール」に指定され、8クラスで現役国公立合格が200名を超える、石川県内屈指の進学校です。また、SSHも4期目に入っておられ、4期獲得を目指す本校としては、学びたいことが多い学校です。

 学校は小松城跡のそばにあり、学校の門を入ったところも、緑が広々としています。(雨で写真があまり取れず残念!)これまで他の都道府県の高校に何度か行かせていただきましたが、大阪の高校ほど校舎も校庭も貧祖なところはありません。こんな学校で学べる高校生は幸せだなあと、つくづく思いました。

 小松高校では進路指導、SSHの担当の先生からお話を聞き、授業も自由に見せていただきました。進路指導の先生からは模試の活用や、他の分掌(部署)と絡みながら一緒に進めていく方法などについて、大きなヒントを頂きました。またSSHの話も丁寧にして下さり、同行した本校のSSH担当者は「あと1時間(お話する)時間が欲しかった」と言うほどでした。

 その日の夕方金沢へ移動しました。ホテルでつけたNHKの番組では、被災地の支援(どこでお風呂が入れますよ、無料で車が借りれますよ...など)のテロップがずっと流れていました。1月の地震も9月の豪雨も大阪では報道されなくなっていますが、被災地はまだまだ大変だということを痛感しました。

 翌日の午前中は、石川県立金沢二水高等学校を訪問しました。

 金沢二水高校も昨日の小松高校と同様、石川県の進学重点校に指定されています。森喜朗氏、上野千鶴子氏などの有名人を多く輩出し、県からは進学以外にもSTEAM教育などのミッションも期待されているそうです。

 この写真は「どこかの外国?」と思ってしまいそうですが、二水高校の「ガレリア」と呼ばれる広場で、ここで文化部の発表をしたり、自由に昼食を取ることもできるそうです。外接する校舎も一直線ではなく、ぜいたくな設計です。天井があるのは冬の雪の日でも使えるように、ということなのでしょう。

 今日も進路指導と探究の話が中心でした。本校では進路と探究が手を取り合って何かに取り組むことは全く出来ていませんが、二水高校では連携を取りながら、改革を進めていかれていることがよくわかりました。また、進路指導において「1年生1学期が肝」ということで、「何となく文系」、「何となく理系」、「何となく〇〇大学」ではなく、しっかりと自分の将来を見据えて文理選択、志望校選びをするための手立てがなされていました。

 午後は金沢大学角間キャンパスに移動しました。実は私の父は石川県出身で、子供のころは毎年訪れていました。その時は兼六園の近くに大学があったのですが、今から約30年前に金沢市郊外に移転したそうです。敷地は広大で、緑が多く、ゆったりとしたキャンパスで、雨が降っていなければゆっくり校内を歩きたいと思いました。

 今回金沢大学に伺ったのは、大学院教職実践研究科の先生から、直接探究に関するお話を聞く機会に恵まれたからでした。私たち高校の教員が大学の先生とお話できる機会は滅多にありません。また、本校も探究活動が大きな課題でしたので、今回多くのご助言を頂けたことは、とてもありがたいことでした。また、大学で伸びる学生の特徴や、日本の大学の現状などもお聞きすることが出来ました。もっともっとお話が聞きたかったのに、帰阪の時間の関係でバタバタと、おいとますることになってしまい、残念がる教員もいました。
 

 自分は他府県視察は5回目になりますが、どこにいっても相手校の良さ、その地域の良さとともに、生野高校の良さ、大阪の良さも知ることが出来ます。外から見ることも大切だと思います。また、どこに行っても「こんな大勢で視察に来られる学校はありませんよ」と言われますが、一人で行っても、それを学校に還元するのは難しい、逆に大勢で行くと「あんなことも生野で出来るかなあ」と提案しやすいのです。実際、本校の進路指導部の新しい取り組みは、今まで視察で学んできたことがベースになっています。これからも学ぶ姿勢を常に持ちつつ、生野高校の生徒に向き合っていきたいと思います。2週間後には東京都、そして11月には大阪府内のGLHSの高校、12月には兵庫県の高校に伺う予定です。