先輩の体験談に圧倒されました!

 毎週土曜日の午前中は、英語の講習で至誠ホールが満席になります。先週の土曜日28日、英語講習の後に引き続き、3年生の難関大志望者向けのガイダンスを行いました。今回は教員の話はなしで、卒業生お二人に来ていただき、80名以上の3年生が体験談を聞きました。

 お一人目は、本校76期生、現在大阪大学基礎工学部2回生の渡辺大翔さんです。渡辺さんは、「これからの受験生に向けて」と題し、勉強方法などを丁寧にパワーポイントにまとめてきてくださいました。

 お話は、ご自身の受験の振り返りで始まりました。入試を受けた感触では「落ちた...」、しかし、何で受かったかわからないけど受かった、受験は何があるかわからない、と渡辺さんは言いました。模試の判定もAのときもあれば、Eのときもあったそうです。

 

 7月から2月までの時期ごとの過ごし方と、教科別の勉強方法についてわかりやすくまとめてくださいました。私が非常に印象に残ったワードは                          ①9月までは、勉強するための勉強をする時期。共通テストや2次試験の下地を作るのが大切。特にこの時期は理科が重要。                                     ②共通テストの国語は、得意な人と一緒に解いて、解説してもらったのがすごくよかった。解ける人の考え方を知ることが出来て、点数アップにつながった。                       ③数学は、間違った問題の「自分の何が足らなかったのか」を考えるのが大切。←数学の教員として、これが一番刺さりました!

 また、受験前や、受験当日のメンタルの保ち方にも触れてくれました。模試の結果にくよくよせず、自分に足りていないことを常に意識することで、次へ次へと気持ちが向かう。これは受験に限らず、今の私に置き換えても言えることだなあと思いながら、聞き入ってしまいました。

 二人目も本校76期生、京都大学法学部1回生の北村祐一さんです。北村さんは1浪して、今春京大に合格されましたが、浪人したことを「失敗と成功の両方を経験したことは、自分にとって貴重なことだった」とおっしゃいました。そして、現役時代に自分に欠けていたことを徹底的に考え、行きついたのがこれです。

 例えば「1日10時間勉強しよう」と決める→でも8時間しかできなかった→計画通り進まなかったことがストレスになる→それに耐えきれず現実逃避...という悪循環に、現役時代は陥ってしまったそうです。が、完璧に計画をこなすことは現実には無理で、それなら「8時間勉強した」と加点方式に意識を変えようと、浪人するときに考えたそうです。

 それともう一つ、「基礎徹底」についてもお話されました。「それまでの計算の遅さやミスの多さを分析し、浪人してすぐに取り組んだのが〇〇でした」という話は衝撃的で、会場にいた生徒たちも思わずどよめきました。「中学の勉強でつまづいているなら、そこに戻ればいいだけ。それは後退ではない。」という言葉はとても説得力がありました。

 お二人の話の後も、在校生からも質問が途切れることなく出ました。その中で、企画してくださったI先生からもお二人に「基礎に戻るって、どういうことだと思いますか」という質問がありました。そのお答えもなかなか深いものでした。会が終わった後も、熱気冷めやらず、残って個別に相談する人が列をなしました。(その様子も写真に撮ったのですが、急に写真がアップできなくなりました汗。残念!)