先日、1階エントランスロビーにある「芸術の森」の一角に、大きな書が展示されました。2年「書道Ⅱ」選択生徒7名による合作、老子の「上善若水」です。
上善若 水水善 利萬物 而不争 処衆人 所恶故 幾於道
「上善(じょうぜん)は水(みず)の如(ごと)し。水(みず)は善(よ)く万物(ばんぶつ)に利(り)しく而(しか)して争(あらそ)わず。衆人(しゅうじん)の悪(にく)むところに処(かた)づきて、道(みち)に於(お)いて幾(ちか)し。」
1本の筆で、一人3文字ずつ書き、バトンのように筆を次の人へ渡して仕上げたとのこと、最後に篆刻で自作した印を7つ集めて押しました。
古い隷書(古隷)の難しい書体は、簡単ではなかったでしょう。授業者の増井先生に訊くと、2学期にしっかりと練習したそうです。7人の合作は、決してバラバラではなく、一体感のあるとてもいい作品になりました。この作品はソレイユの生徒も一緒に書いています。
「最も理想的な生き方は水のようなもの、水はあらゆるものに『利』を与え、他のものとは争わない。人々の嫌うところを処理してくれ、『道』に近いものである。」
およそ2,500年も前に生きた人の言葉が、今の時代も、生きた言葉としてのチカラを宿していると感じさせられることを、大変面白く思います。
とても味のある良い作品です。有難うございました。