タイトルにも書いたように、戸堂 康之 先生は、世界的な経済学者です。その戸堂先生が三国丘高校で講演をしてくださった背景には、ちょっとした裏話があります。きっかけは新聞記事でした。ある日、戸堂先生が書かれたコラムを読んだ本校の大塚首席が、そのコピーを持って校長室に来てくれました。「苗字が珍しいので、もしかしたら、あの戸堂先生の息子さんかもしれません。確かめてもらえませんか?」と言うのです。ここで言う戸堂先生というのは、本校第7期の卒業で、このブログでも何度かご紹介してきた戸堂先生です。物心共に多大なご支援をいただいている、三丘愛に満ちた方で、私も、多くのことを学ばせていただいています。本校同窓会では、戸堂先生の名前を知らない人はいません。さっそく電話で確認をしたところ、息子に間違いないとのことでしたので、意を強くして、生徒対象のご講演を依頼しました。下世話な話になるのですが、公立高校ですので予算がありません。捻出した謝金は新幹線代にも足りません。そんなことも含めて正直にお話ししたところ、快くお引き受けくださいました。
ご講演は、事前に生徒が投げかけた質問をもとに、とてもわかりやすいお話しでした。土曜日の開催でしたが、受講した生徒は60人。学校からの案内を受けて参加した保護者が27人ですので、合わせて90人近い講座となりました。

戸堂先生の経歴や講義内容について、大塚首席が纏めてくれました。是非読んでみてください。
大阪府高石市のご出身。東京大学教養学部在学中から学習塾経営を始め、卒業後には一念発起して大学院に留学し、30歳台半ばの2000年にスタンフォード大学経済学部博士課程を修了(経済学Ph.D.)。
南イリノイ大学助教授、東京大学教授・専攻長など4校を渡り歩き、2014年4月より現職(早稲田大学政治経済学術院経済学研究科教授)についておられます。世界研究者ランキング経済影響分析分野で世界9位になったこともある著名な経済学者です。国際経済学・開発経済学・日本経済論がご専門で、経済・社会ネットワークが経済発展や強靭性に与える影響に関する実証研究に取り組んでこられました。
本日のご講演のテーマは、「高校生向けの開発経済学入門」です。講演では、事前にお知らせした本校生徒の疑問をもとに、「なぜ日本の経済は長期的に停滞しているのか?」、「なぜ、トランプ大統領は関税をかけるのか?」という問いを設定し、開発経済学について高校生向けの大変分かりやすい説明をしていただきました。講演の最後には、自分とは考えや文化の違う「よそ者」とつながりをもつことの意義を語られました。今後、様々な文化の人々と交流していく生徒にとっては大変参考なるお話だったと思います。
生徒達は、講演中に「なぜ、韓国の一人当たりのGDPが日本を追い抜いたのか?」とか、「相関関係から因果関係があるとどのようにして判断するのですか?」といった質問を投げかけ、講演後も30分以上にもわたり個別の質問をしていました。


三国丘高校では、三丘セミナーや阪大医学部体験、実践科学実験、さらには、NASA研修、オーストラリア語学研修、フィリピン研修などの海外研修を通じて「ホンモノ」に出逢う機会をたくさん設定しています。手前味噌に聞こえるかもしれませんが、どの学校でもできることではありません。長い時間をかけて、講師の先生方や本校教員、さらには生徒も一体となって創り上げてきた伝統です。
我々は、在学中に「ホンモノ」に出逢ったことをきっかけに進むべき方向を定め、今や自分自身が「ホンモノ」になろうとしている卒業生を何人も見てきました。そんな卒業生たちは、みんな、幸せそうな顔で夢を追いかけています。三国丘高校には、夢を見つけるための仕掛けがあります。