4月8日(火)、朝から天気が心配でしたが、その後天気も悪くならず、無事に平成20年度の入学式を体育館で行いました。
入学式には、府教育委員会からの代表をはじめとして、山本美也子後援会会長、豊増典子PTA会長、多数の後援会やPTAの役員さんにも出席を頂く中で、厳かに行われました。新しい制服に身を包んだ新入生は、緊張した面持ちで、式辞に聞き入っていました。
入学式の始まる前には、多くの在籍生徒が部活動の勧誘のために、正門で生徒や保護者の皆さんを出迎え、一生懸命に声かけをしていました。たいへん、微笑ましい光景でした。
新入生の皆さんには、今日から西高生としての高い自覚をもって、有意義な高校生活を送ってほしいと願っています。
平成20年4月8日入学式の挨拶
今年の桜は、例年より早く満開となり、栂美木多の駅から続く緑道は、最近まで春爛漫の景色を、咲き誇っていました。心浮き立つこの佳き日に、大阪府立堺西高等学校は新入生を向かえ、ここに第33回入学式を挙行することになりました。ただ今、計320名の入学を許可いたしました。
本日は、何かと御多用の中、大阪府教育委員会ご代表の門田浩一様をはじめとして、日頃よりご支援を賜ります豊増典子PTA会長並びに山本美也子後援会会長、他多数の来賓の皆さまには、新入生のためにご臨席いただき、まことにありがとうございます。高いところからではございますが、心から厚くお礼申し上げます。
さて、本校第33期生として入学された320名の皆さん、堺西高校へのご入学を心からお祝い申し上げます。皆さんが入学された本校の歴史はたいへん古く、明治40年の堺女子手芸学校にまで遡ります。その時代から数えますと昨年度は100年目にあたり、そして今年、府立高校として30周年の節目を迎えます。本校の前身である堺市立堺高校から大阪府立堺西高校に改称して、この30年間に、約1万3千人の卒業生を社会に送り出し、この間、独自の伝統と校風を受け継いでまいりました。
本校には、生徒が中心となる西高祭や活発な部活動など、皆さん方の先輩が築いてきた多くの良き伝統と、人と人の関わりを大切にするというすばらしい校風があります。それらを皆さん方は、しっかり受け継ぎ、さらに発展させてもらいたいと思います。
これまでの義務教育の時代とちがって、高校では留年や停学があり、自分の行動の他に学習成果についても、あなた方自身が責任と義務を負うことが求められます。高校生として、自分が今何をしなければならないか、自分に家族や学校は何を期待しているのかを、的確に見極め、ベストを尽くすことが必要になります。
本校の教育目標の中に、「思索の精神」と「自主自律の精神」の育成があります。「思索」とは、自覚を高め、自己の進むべき道を考えること。「自主自律」とは、的確な判断で自己の行動を律し、主体的に取り組む姿勢です。まさに、皆さん方は、堺西高校での3年間に、思慮深く、勇気と自信をもって自ら行動する力を身につけてもらいたいと思います。
幸い、本校では特別活動である部活動や生徒会活動がたいへん活発です。高校では、教科・科目の学習活動の他に、皆さんが自主的に取り組む特別活動が皆さん方の学校生活に潤いを与えます。是非、運動部や文化部の部活動に入って、先輩たちや仲間の力を借りて「思索の精神」と「自主自律の精神」を育て、皆さん方が大きく成長されることを願っています。
また、本校の校風は、人との関わりを大切にしているという点です。人との関係を大切にするとは、どういうことでしょうか。人は、自分を甘やかせ、わがままになりやすく、ついつい自分勝手になりがちです。しかし、人と人との関係において最も大切なことは、自分のわがままを抑え、相手の言葉をしっかり受け止め、相手を敬う気持をもつことなのです。そうすることで、人の痛みがわかる人になれます。また、人の痛みが分かる人は、わがままではなく自分を大切にすることができる人でもあります。
堺西高校で、新しい仲間を得て、楽しい学校生活を送ってください。是非、本校を好きになり、自分も学校も大切にする心を育て、学業の面も、人としての面でも、皆さん方が、本校のすばらしい伝統と校風の中で、大きくかつ立派に成長し、光り輝くことを願ってやみません。
最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。今後は、本校教職員と保護者の皆様が、互いに連携を深めながら、お子様の成長を共に支え、共に導いてまいりたいと存じます。何卒、本校の教育活動に、ご理解とご協力をどうかよろしくお願いいたします。
新入生の皆さん、今日の日を忘れずに、本校で有意義な高校生活を送ることを心から期待して入学式の式辞といたします。
平成20年4月8日 大阪府立堺西高等学校長 紺野 昇