1月8日(木曜)、すっきりと晴れ渡った天気でしたが、たいへん寒く、冷たい中、本校の体育館で3学期はじめの始業式を行いました。3年生にとっては、全校生徒が一同に会する最後の式でした。
まず、冒頭に校長から式辞を述べた後、冬休み中にりっぱな成績を上げた男子硬式テニス部、女子ソフトテニス部に対して表彰伝達を行いました。その後、永山首席から3学期の学習への取組みについての注意喚起、生活指導部の藤本部長から服装・頭髪指導を行いました。
始業式の式辞を話す校長
3年生にとっては、最後の式
1・2年生のみなさんです。
表彰された堺の男子シングルで優勝した硬式テニス部の寺田くん、20年ぶりに公立大会で女子ソフトテニス部が1位、2位を独占した玉山・保田組(優勝)、久保田・吉村組(準優勝)の生徒さんです。優勝の盾ももらいました。
西高生は、ほんとうによく頑張りました。
平成20年度3学期始業式 式辞
平成21年1月8日
平成21年のスタートをまたこうして、皆さんと元気に迎えることができ、大変嬉しく思います。今日は、第3学期の始業式を迎えました。こうして、1年生から3年生までの全学年が一同に集まるのも、これが最後です。3年生は卒業式を向かえ、次の3学期終業式は1年生と2年生だけになります。1年は早いものです。
さて、毎年、年末になるとその年の世相を漢字1文字で表されています。昨年も、テレビ等で紹介されましたが、皆さんの中には、思い出される人もいるでしょう。さて、昨年は何だったでしょうか。昨年は変化という文字の「変」が選ばれました。これは、我が国の総理大臣が突然代わったり、これまで倒産することがなかったアメリカの大きな金融会社が倒産し、連鎖的に世界中でたくさんの会社が倒産するなど、昨年は悪い変化、暗い話題が多かったせいで選ばれたのでしょうか。いや、そうではありません。
この漢字は、特定の誰かが考えたものではなく、漢字検定を実施している日本漢字能力検定協会というところが、毎年年末に全国から応募された中で最も多かった漢字を一年の世相漢字として発表しているものです。昨年は11万人以上の方が応募したということです。この漢字を選んだ最も多かった理由は、世界ではアメリカの次期大統領に「change(変革)」を訴えたオバマ氏が決定したことや、我が国では今まで年間に一人しか選ばれたことがなかった世界で最も権威のあるノーベル賞で、一度に4人の日本人科学者が受賞したことなど、また高校生のプロゴルファーである石川遼選手が10代のゴルファーで初めて1億円以上の賞金を取ったこと、日本が明るい未来に向かって、世の中や自分達が新たに変わっていく年でありたいという願いからだというのです。昨年が良くも悪くも変化の多かった一年でしたが、今年は、新しく変わっていきたい、これからも変わって、そして希望ある社会にしていきたいという気持ちを込める意見が最も多かったというのです。さあ、皆さんは、新年を迎えてどう思いましたか。
皆さん方は、この後には長い人生が待っています。それをすばらしいものにするため、その年どしにおいて必要な変化を遂げることが必要です。それは、別の漢字で書くと成長ということと同じです。同じことを繰り返していては、成長はありえません。より良い結果を求め、希望や夢を満たすための変化を大いにしてください。皆さん方の変化を期待します。
身近な話ですが、昨年末に2学期末の成績会議がありました。皆さんの中には、たくさんの欠点科目をもつ人が少なくありません。そのような人は、2学期と同じような気持ちと態度で学校に来ていても改善はありません。自分自身の勉強に取り組む姿勢を変え、変化し、新たな気持ちで3学期を迎えてください。そうでなければ、進級も卒業もできなくなります。先ほど話した、変化が必要です。中でも、1年生の皆さんに欠点をもつ人が多いというのが、たいへん気になります。わかっているとは思いますが、高校は義務教育ではありません。欠点が多くなると進級できないという厳しい結果責任を自分で負うことになります。中学生のような甘い考えを捨て、自分を変えてください。
3学期は、皆さんがよりいっそう努力し、変化し、成長することを願ってやみません。以上で3学期始業式の式辞とします。
大阪府立堺西高等学校長 紺野昇