教職員研修をおこないました

10月25日(金)、放課後に教職員研修を実施しました。

教職員研修は、資質の向上や組織力アップを目的として、服務関係をはじめ、学習指導、進路指導や人権教育など年に数回実施をするものです。

今回は、「論理エンジン」で全国的な活躍をしておられる出口汪(でぐちひろし)先生をお招きし、読解力の大切さについて講演をいただきました。

出口先生は、カリスマ講師として、入試問題を「論理」で読解するスタイルに先鞭をつけ、受験生から絶大なる支持を得た後、論理力を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発されました。この「論理エンジン」は、現在、多くの学校や塾で採用され、国語力のアップに役立てられています。

「読解力」とは、文章の中身(意味)を読み解く力であり、人が生活していくための根幹ともいえる力です。学習においても、読解力が乏しいと、国語の力だけではなくあらゆる教科の学習に影響を及ぼします。逆に言えば読解力が向上すると、あらゆる教科の学習能力が高まり、総合的な学力がアップします。

「教科書が読めない子どもたち」という新井紀子さんの本が話題となるなど、中・高生の読解力が危機的な状況であることが、大きな問題となっています。

その背景には、生まれたときからゲームなどの映像で育つ、子どもたちの生活環境など様々な要因が存在するようです。SNSにおける表面的な会話が多くなったこともその一つです。

今日の講義の中で、出口先生が「子どもたちが、漫画も読めなくなってきている」ということを話されたのは、とっても衝撃でした。

今、英語の4技能(聞く、話す、読む、書く)の習得が大切であると言われています。

しかし、それよりも何よりも大切なのは、私たち(日本人)の多くが生活言語として使用している「日本語の4技能」を磨くことです。これが乏しいと、人の気持ちを理解したり、自分の考えを表現したりすることができません。

今日の講義を聞いて、ますます学校教育における「読解力」の育成が重要であることを再認識しました。一人ひとりの先生が工夫していくとともに、桜塚高校として組織的に何ができるのかを考えていきたいと思います。

とても有意義な研修でした。

お忙しい中、お越しいただき、貴重な講演をしていただきました出口先生、ありがとうございました。