4月21日(木)、防災避難訓練を実施しました。
本来であれば避難行動も行うのですが、
あいにくの雨のため、放送による話と
クラス担任による「避難経路の確認」や「避難時の注意」に変更。
また、せっかくの機会なので、保健部から、コロナ感染防止対策に向けた注意喚起も行いました。
<放送で話した内容は以下の通りです。>
避難訓練には、いくつかの目的があります。
もちろん、一番の目的は、避難経路や点呼方法などの確認、そして、実際の「避難行動」の練習です。
本校では1000人以上の生徒が、ともに高校生活を送っています。もし、災害が起こったとしても
「一人の命を落とすこと」もあってはなりません。
物であれば「1000個のうちの、たった1つ」ということにもなるかも知れませんが、
「命」は全く違います。
学校のように「集団で生活をしている場所」で災害が起こった場合は、自分自身が助かることに加えて、「全ての命を救うために協力すること」がいかに大切であるか。
これを、私たちは忘れてはいけないと思います。
また、避難訓練の機会を通して、災害に対する危機管理意識を高めることも必要です。
なぜなら災害は、その多くが「突然前触れもなく」起こるため、パニック状態になるからです。
住宅の火災であれば発生から逃げるために使える時間は、3分から5分だと言われています。その短い間に冷静な判断をすることは、かなり困難です。
「備えの有る無し」や「少しの知識」が、運命を分けることも少なくありません。
一つの例で言えば、
火災で恐ろしいのは、「炎(ほのお)」よりも「煙」であるという知識です。
火災で発生する煙は一酸化炭素などの有毒ガスを多く含んでいて、吸い込むと、体に酸素が行かず、呼吸困難や意識障害を起こし、危険な状況となります。もし、一酸化炭素濃度が1%を超える状況下に置かれた場合、人間は1~2分で死に至るとも言われています。
調査の結果では、建物火災による死因で最も多いのは、やけどではなく「一酸化炭素中毒」と「窒息」です。
煙は、天井の方から溜まっていくので、煙を吸わないように、口と鼻をタオルやハンカチ、もし持っていなければ手でおさえ、姿勢を低くして逃げることが有効だと言われています。
その他にも、
「火事の時は窓を閉めて避難する」
「煙は横に広がるよりも、上に昇るスピードが数倍速いために、真上に逃げると巻き込まれる」
「災害の時にはエレベーターを使わないこと」など、
少し知っておくだけで、とっさの判断に役立つことがあるかも知れません。
コロナの感染予防とも重なりますが、自らを守るのは、自分自身の危機管理意識です。
ぜひ、「自分自身を守る力」、そして「周りの人を守る力」を身につけてください