本日、3学期の終業式をおこないました。
今年度も、コロナの影響を受けた1年でしたが、生徒たちは本当によく頑張ったと思います。
1年間を振り返るともに、来年度のさらなる飛躍を願いながら年度最後となる挨拶を行いました。
<以下、3学期終業式のあいさつです。>
今年度も最後の日を迎えました。
相変わらず、コロナの制限で思い通りにならない事もありましたが、いろいろなことが、少しずつできるようになってきた1年でもあったと思います。
6月には、3年振りに全校生徒による体育祭を実施することができました。9月の桜花祭には、制限なく、保護者の方に来ていただくこともできました。
その他、2年生の3泊4日の修学旅行や1年生の合唱コンクールも何とか実施をすることができました。
そして、いよいよ今年の5月にはコロナ感染症の分類が5類となり、インフルエンザと同じ扱いになります。
振り返れば、この3年間、コロナは私たちに多くの爪痕を残しました。
世界で700万人、日本においても7万人ほどの方々が尊い命を落とされ、今も後遺症に苦しんでいる人がたくさんいます。
また、飲食店や観光など、人の流れが影響する仕事は、軒並み大きな打撃を受けました。
会社の倒産が相次ぎ、多くの人たちが職を失いました。
さらにコロナは、人間の弱さを浮き彫りにもしました。感染拡大が始まった頃、アメリカやヨーロッパでは、アジア人がウイルス扱いされ、暴力や差別発言の被害を受けました。
また国内においても、感染者や医療従事者に対する差別、さらには感染者が多い都道府県の人や、感染者が出た学校、施設に対する差別も起こりました。
みなさんの中にも、苦しいつらい思いをした人がいると思います。
一方、悪い影響ばかりではなく、コロナによって進んだこともありました。その一つは、社会のデジタル化です。感染防止のため、多くのことに「ICT機器」や「オンライン」を活用し、その工夫が、結果的に効率的なスタイルを生み出すことになりました。「オンライン会議」や「テレワーク」などは、コロナ終息後も、いろいろな場面で活用されると思います。
また、コロナは「日常生活のありがたさ」を私たちに教えてくれました。これまで当たり前に感じていた「人との触れ合い」や「表情を伴うコミュニケーション」がどれだけ大切であるかということ。そして、それによって、どれだけ心が癒され、救われるのかを改めて感じるきっかけとなりました。皆さんも、昼ご飯を食べながらの友達とのなにげない会話や、笑い合ったり、はしゃいだりする時間の大切さを改めて感じたと思います。
そんなコロナへの対応は、次のステップへと入ります。
大きく変わるのはマスクの着用です。今までは、半ば強制であったマスクの着用は「個人の判断」に任されることとなりました。これからは、それぞれが判断し、行動することになりますす。
一見、自由なようでも、「個人の判断」となると難しいです。なぜなら、「自分の思い」と「他人の思い」を両方考えて、行動を決める必要があるからです。
例えば、外したかったらどんな場所でも外す人ばかりだと、社会の不安を招きます。
ウイルスは無くなったわけではなく、周りには、高齢者の方々や持病のある方、またその家族がいるからです。
一方、自分が不安だからと言って、マスクを外している人に対して偏見を持つのも間違いです。マスクを外していても、マナーを守っていれば、その人の考えを受け入れなければいけません。
「個人の判断」のポイントは、「自分の考え」と「他人に対する思いやり」の両方を大切にすることです。
「この時」は、「この場所」では、「この場合」は、どう行動するのが良いのか
皆さんも良く知っている、「TPOに応じた行動」を心がけてください。
そして、この桜塚高校においても、生徒同士がお互いを思いやり、気持ちよく過ごせる環境を作り出していきましょう。
最後になりますが、皆さん、前の黒板を見てください。これまでと少し、色が違っているのがわかりますか。
この度、全てのホームルーム教室のプロジェクターが新しくなり、黒板を「電子黒板用」に変更しました。
今までよりも画面が明るくなり、使える機能も増えました。
この新しいプロジェクターが「わかりやすい授業」に繋がり、皆さんの学力アップと進路実現に繋がることを願っています。
それでは、新3年生、新2年生、そして晴れて本校に合格したフレッシュな新入生を迎え、来年度も桜塚高校生が大きく成長することを心から願い、挨拶とします。