本日(4/7)、午前中に、2・3年生の1学期始業式、午後から78期生の入学式を行いました。
あいにくの雨でしたが、入学式には多くの保護者の方が来場されました。
いよいよ、新年度の始まりです。
コロナの影響も徐々に緩和され、
3年前の学校生活が戻りつつあります。
この1年が、生徒のさらなる成長に繋がることを願っています。
<以下、始業式のあいさつ(骨子)です。>
さあ、1年の始まりの日を迎えました。
まずは、1年の目標をしっかりと立ててください。
1年後の自分の理想の姿、もっと言えばその先の姿も夢に描き、そのためには何をすればよいのかを自分自身で考えて下さい。
人の成長は、目標を持つことで大きく変わります。
目標があるから、そのための努力をして、そして結果がついてきます。
昨年、ダンス部や軽音楽部が全国大会に出場したのも、全国大会を目標にして、そのための練習をしたからです。
今日はもう一つ、今、気になっていることを皆さんに話したいと思います。
それは、皆さんも知っていると思いますが、チャットGPTです。
私もアプリを持っています。すごい機能です
例えば、ちなみに「1学期始業式の挨拶を考えて」と入力してみました。すると、ほんの数秒でこのような文章が現れました。
「新しい学期が始まり、皆さんにとっては新たな出会いや挑戦の機会が訪れます。この1年間を通じて多くのことを学び、それぞれの目標に向かって努力を重ねて行きましょう。私たち教職員も、皆さんの学びを全力でサポートしていくことを誓います。何か困ったことや相談したことがあれば遠慮なく声をかけてください。」
かなりまとまった文章です。決して感情や場面を想像しながらコンピュータが考えたのではありません。
複雑な語彙や表現も含めたインターネット上にある膨大な情報から、適切な回答を選び作られた文章です。言うなれば、パズルのように当てはめてできた文章です。
開発依頼、数億人のユーザーが活用しています。そして、もし、おかしな表現をした場合、ユーザーが修正することで、学習を重ね、どんどんレベルが上がっています。最新の情報では、司法試験も通るくらいにレベルが上がっているとのことです。
確かに、便利な機能です。しかし、この機能は便利であるとともに、人の考える力や、自分らしさを奪う要因も持ち合わせています。
例えば、先ほどの文章は、確かに無難な文章です。しかし、自分らしさがありません。
(私なら、「去年は3年ぶりに体育祭や、文化祭、合唱コンクールができて良かったね。」とか、皆さんのとのつながりを考えて自分なりの挨拶をします。)
正解だけを求める力はAIの方が優れています。したがって、答えだけを求める人は、AIにはかないません。
2045年には、AIが人間を超えるという専門家の意見もあります。
生徒の皆さんにはAIにはない力(新しいものを作りだす力など)を磨いて欲しいと思います。
最後に、名門大学であるケンブリッジ大学医学部の入学試験を紹介します。
「自分の腎臓を売っても良いでしょうか?」
「売る」か「売らないか」、どちらかが正解ではありません。
自分の考えがどちらであっても、判断した理由を自分の言葉で説明できるかを問う問題です。
AIの開発が進む中、生きていくためにはこの力が必要なのです。
4月になり、コロナの対応が大きくシフトチェンジします。
マスクの着用は「個人の判断」に任せられます。
また、行事も制限なく実施することができますし、授業の中でできることも増えます。
本当に喜ばしいことです。ただ、3学期の終業式にも話したように、「個人の判断」とは、自分だけのことを考えてするものではありません。
周りの人の思いを受け入れながら「今、どのようにすべきか」という判断をしてください。
また、考えや行動が異なる場合も、お互いを尊重する気持ちを持ってください。
全ての生徒が安心して、楽しく過ごせる学校づくりをしていきましょう。