令和二年度 一学期 終業式 式辞

 おはようございます。長い長い一学期が今日で終わります。新型コロナウイルス感染症による約2カ月の臨時休業期間の後、六月にやっと皆さんを学校に迎えることができましたが、授業や部活動が可能となった後も、皆さんには感染症予防のため、三密を避けるなど様々な対応をお願いし、皆さんはそれに大変よく対応してくれたと思います。しかし、残念ながら、新型コロナウイルス感染症による影響はまだまだ収まりそうにありません。今後の勉強、学校行事や部活動、さらに三年生の皆さんの進路実現に向けた取り組みにも影響があると思われます。

 そのような状況で迎えた一学期の終業式ですが、2つのことを話したいと思います。

 皆さんに伝えたい一つ目のことは、「あせらず、あわてず、あきらめず」にいてほしいということです。焦って、慌てて、あきらめてしまっては、せっかくの実力を出すことができず、目的が叶えられないことになります。色々なことができないため、焦ってしまうことは大人でもよくあることですが、焦らないためには、今何をすべきか、それをいつまでにすべきかという計画をしっかりと立てておくことです。目的を達成するため、今週は何をするか、今月は何をするかといった目標を定めて、それをひとつずつ実現していくことで、自信が生まれ、焦ることはなくなります。ぜひ皆さんそれぞれの目的達成に向けて、計画を立ててください。慌ててしまう時は、準備ができてない時です。準備をするためには、これからどんなことが起こるか、どんなことが起こると困ってしまうか、想定する力が必要です。幸運が続けばいいですが、そうではないときもあります。どんなことが起こると困るか、心配されることを想定する力をつけてください。最後に大事なことは、あきらめないことです。計画を立て、万一の時に備えていても、うまくいかないときもあります。そのときは、いったんその状況を受け入れつつ、あきらめないことが大切です。「朝の来ない夜はない」と言います。月の出ていない真っ暗な闇も、いつかは眩しい朝日に照らされる朝となります。「あせらず、あわてず、あきらめず」。今は、先生自身も自分にそう言い聞かせています。皆さん、力を合わせて、この状況を乗り切っていきましょう。

 もう一つのお話は、今回の新型コロナウイルス感染症により、できなくなったことはたくさんありますが、皆さんは一つ大切なことを学んでくれたということです。それは、「いつも当たり前にできていたことが、どんなに大切か」ということです。普段当たり前にあったことが、あることが原因でなくなる、できなくなる、そしてそのことがどんなに大切であったかを痛感する、困ったなあ、いやだなあ、つまらないなあと思ってしまう、今年はこんなことが皆さんにもいくつもあったと思います。そこでさらに皆さんに考えてほしいのは、今当たり前にできていることについてです。こんな状況でも、皆さんは学校に来て、授業を受け、行事の準備をし、部活動に参加しています。新型コロナウイルス感染症の状況はあまり好転していませんが、そんな中でも、色々なことができているということ、そしてそのために努力している人がいるということを意識してください。皆さんも色々と努力をしてくれていますが、それ以上に、皆さんを支えてくれている人がたくさんいるということを、一学期の終わり、一つの節目として意識してほしいと思います。毎日皆さんの世話をしてくれている保護者や家族の方々、教室の消毒や皆さんの健康状態を気にかけている先生。コロナウイルス対策のために研究されている方々や医療関係人たち。社会全体としても、このような人たちに感謝を伝えようといった動きもありますが、皆さんは、今日帰ったらまずは保護者・家族の方々に、感謝を伝えてほしいと思います。

 最後に、夏は誘惑の多い季節とも言われています。開放的な気分になったため、事件や事故にあったりすることの無いようにしてください。さらに、暑さのためや、生活のリズムを崩して、健康を損ねたりすることの無いよう、各自が規則的な生活を送ってください。

 そして、今学期の終業式を迎えられてことについて、生徒の皆さん、ありがとう。みんなが本当によく協力してくれたおかげで、枚方高校の1学期終業式が無事に迎えられたと思っています。本当にありがとう。二学期には、文化祭や修学旅行など、大きな行事も控えていますが、力を合わせて成功させていきましょう。八月二十日、皆さんが元気な顔を見せてくれることを楽しみにして、一学期の終業式の挨拶とします。

令和二年八月八日

 校長 小嶋信男

カレンダー

2024年4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

年別一覧