第58回卒業式を挙行しました

卒業生の皆さんおめでとうございます。315名が本校での課程を修了されました。

以下は校長の式辞です。

日増しに春の兆しが感じられるこの良き日、大阪府立枚方高等学校第五八回卒業証書授与式を挙行できますことを、たいへん嬉しく思います。

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

保護者の皆さま、本日はまことにおめでとうございます。皆さまには、入学以来本日まで、本校の教育に多大なるご理解とご協力をいただきました。時には温かく、時には厳しく子どもたちを支え、励ましていただいたことに対して、あらためて感謝申し上げます。

卒業生の皆さん、本校入学以来三年間、それぞれが勉強に学校行事に部活動にしっかりと取組み、大いに成長されました。今日を迎えられたのは、皆さんのご自身の努力の結果である事はもちろんですが、これまで皆さんを励まし支えてこられたご家族を始め、多くの周囲の人々の協力があってのものです。お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れないで下さい。

さて、最近の話題によると人工知能(AI)の進化が新たな段階に入ったと言われています。対話型AIと呼ばれ「問い合わせに対して、人に代わってAIが自然な言葉で受け答えしてくれる」ツールです。人のコミュニケーションの根幹である言語や創造性の領域にAIが進出し始めたことが、これまでのAIとは異なります。「AI化が進めば、将来の今の仕事を奪われてしまう」などとAIが人間を脅かす存在になると聞いたことがあるでしょう。ただ、AIには限界があり、それは「AIは人間のように言葉の意味を理解しない」ため、「もっともらしいことを、それっぽく話せた」としても、当然「間違うことがあり」「楽しく面白い話」もできず、「人間を超える存在になれない」のだそうです。

対話型AIは過去の膨大なデータの蓄積から短時間で回答を作りだすことには長けています。しかしそれはあくまで世の中に存在する過去のデータ、そこには誤りのあるデータも含まれていますし、前例を踏まえた個性のない回答でしかありません。当然のことながら未知のあるいは予測できないこと、また独創的で個性的な回答は持ちえません。

私たちは物事に対して、考えや感情を持ち、その意味をとらえて適切に判断し、時に共感し感動することができます。けれどもAIは意味を理解しませんし、当然感情を持たず、よりよく生きるためになどの思いや思想も持っていません。ここに人間がAIに凌駕されない領域があると考えます。

大切なことは過去にとらわれず、また前例を踏襲することなく、自分自身が経験し、自分の頭で考えて判断し、実行することです。他の人とコミュニケーションをとり、協力して新しいことに立ち向かうことです。こういったことは、人間でないとできません。

これからの予測不可能で様々な情報にあふれる時代を生きる皆さんには、ぜひ新たな地平を自分から切り開いて、オリジナリティー豊かな素晴らしい人生を創り上げていってほしいと思います。

最後になりましたが、これまで様々なご支援・ご協力をいただきました地域の皆様、後援会の皆様、同窓会の皆様、保護者の皆様を始め、ご関係の皆様に心よりお礼を申し上げ、私の式辞といたします。

令和五年三月一日 

大阪府立枚方高等学校校長  平岡 香子

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