「第60回卒業証書授与式」を挙行しました!

 令和7年2月28日(金)午前10時から本校体育館で第60回卒業証書授与式を挙行しました。

 卒業生並びに保護者の皆さま、ご卒業誠におめでとうございます。

 保護者の皆さま、来賓の皆さま、ご多用の中ご列席くださり誠に有難うございました。

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 掲載の画像は本校華道部2月の生け花作品です。いつも美しい生け花作品を観賞できてうれしく思っています。

 以下長文となりますが、式辞を掲載します。

 早春の息吹が感じられる今日の佳き日に、大阪府立枚方高等学校第60回卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、日頃より本校の教育活動にご支援をいただいております、本校PTA会長様をはじめPTA、葦火会の皆さま、学校運営協議会、旧職員の皆さま方、茶道部及び華道部の先生方には、ご多用中にもかかわりませずご臨席を賜り、誠に有難うございます。高いところからではございますが、厚くお礼申しあげます。

 ご多忙の中、ご列席くださいました保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。今日こうして社会への旅立ちの第一歩として、凛々しい姿で式に臨んでいる様子を見られ感慨もひとしおのことと存じます。皆さまの深い愛情を受け、本日このように頼もしい、成長した姿として実を結びましたことに対して、心から敬意を表しますとともにお祝いを申しあげます。

 あわせて、これまで本校の教育活動にご理解とご支援を賜りましたことに厚くお礼申しあげます。

 さて、先ほど卒業証書を授与しました卒業生の皆さん、卒業誠におめでとうございます。

 皆さんの卒業を心からお祝いいたします。

 皆さんが過ごした高校3年間を振り返ると、こうして卒業の日を迎えるまでには、喜んだり残念に思ったり、楽しかったり苦しかったりと、通り一遍の言葉では言い尽くすことのできない、思いやたくさんの出来事があったことと思います。それらの日々を乗り越えてきた皆さんに、皆さんの努力に対して、敬意を表したいと思います。

 授業や行事、自治活動や部活動、地域との交流・貢献活動等に、この3年間、皆さんは本当によく頑張ってくれました。最後までやり抜かれました。

 『枚方未来学』を通したSDGsや企業が提案された様々な課題の解決に向けた探究活動、プレゼンテーション、英語や第二外国語の語学力・表現力を生かした発表は、誇らしく思うほど素晴らしいものでした。

 生徒会活動、行事の企画運営、学校説明会への参画や協力に加え、行事や式典等の準備や後片付け、地域の保育園や小中学校との交流活動、地域清掃や各種団体へのボランティアといった貢献活動にも取り組まれ、たくさんの笑顔を生み出してこられました。

 そうした活動の中で見られた、皆さんのひた向きさや清々しい爽やかな表情、笑顔にあふれ元気な声が飛び交う和気あいあいとした関係性、そして、夢と希望を抱いて自己実現・進路実現へと努力を重ね、益々成長を続けている皆さんの姿は、先ほど高らかに斉唱された校歌の歌詞、特に「颯爽たり」「あい然たり」「洋々たり」といった言葉に込められた枚高生への思い、理想、あるべき姿そのものだと私は思います。

 本校の校歌については、先般1月16日に学年主任の先生が配信された「第60期生学年通信第21号」に、語り継がれてきたエピソードが記されていますので、卒業生、並びに保護者の皆さんにはご存じの方も多いことと思います。本来なら、校歌に関わる当時の方々の心模様も伝えたいところですが、ここでは要点のみをご紹介します。

 本校の校歌には、枚方高校が創設され3年目を迎えたとき、最初の卒業生を送るために作ろう、という当時の教職員の思いが込められていること。

 作詞された昭和の詩人、安西冬衛氏は実際に枚方高校を訪問し構想を練られたこと。

 その際、屋上から周りの風景を眺め、グラウンドでクラブ活動を熱心に行っている生徒を見られ、「前途洋々たる学校や生徒諸君にふさわしい力強い詩を書きたい」という抱負を語られたこと。

 安西氏は病床に伏せながらも「なんとしても枚方高校の校歌を作るんだ」という、言わば決意、熱情をもって作詞されていたこと。

 これらの思い、抱負、決意と熱情により生まれた本校の校歌は、安西冬衛氏がまさしく生命の最後の炎を燃やして、本校生徒に贈ってくださったものです。

 それから約60年が経過した現在、校歌に込められた安西氏の思い、信念や理想を、卒業生の皆さんが身をもって体現していると私は捉えています。そして、これからも、その思いを尊重されてきた枚方高校に関わる全ての方々とともにしっかりと受け継いでいかれるものと信じてやみません。

 現在、我々を取り巻く社会は、急速な人口減少やグローバル化が進んでおり、また、分断化する国際情勢や気候変動などの環境問題、AI の進展による効率化とリスク等、社会を取り巻く状況の変化が激しく、先行きが不透明な社会に移行しています。

 こうした、これまで経験したことのない予測困難な時代を生き抜く上で、私たち一人ひとり、そして社会全体が、答えのない問いにどう立ち向かうのかが問われています。

 これから、一人ひとりそれぞれの正解を探しにゆく皆さんにとって、どのように立ち向かえばよいのか。そのヒントは、皆さんの身近なところにあるように思います。

 困ったときには、校歌の制作にあたられた方々の思い、安西氏の「前途洋々たる学校や生徒諸君にふさわしい力強い詩を書きたい」「なんとしても枚方高校の校歌を作るんだ」という誠意と熱意を脳裏に浮かべ、校歌を口ずさんでください。きっと元気や勇気が湧いてくると思います。

 「颯爽たり」「あい然たり」「洋々たり」という言葉から、自分はどうあるべきなのか、どうありたいのか、その姿を思い描いてください。きっとめざす理想像が浮かんでくると思います。

 これまで皆さんが様々な活動の中で発揮されてきた真理を追究する実行力、協働性、創造力、たくさんの笑顔を生み出してきた思いやりと利他の心をこれからも大切にしてください。

 何事にも主体的に、知恵を出し合い励まし合い、失敗を恐れず、挑戦し続けてください。

 皆さんの夢の実現、健康とご多幸を心から願っています。

 結びに、皆さん一人ひとりに対して、できうる限りの支援を惜しまなかった60期生の学年主任、担任の先生方、そして、枚方高校全ての教職員を代表し、卒業生の皆さんに限りない惜別の思いを残しつつ、皆さんの洋々たる前途を祝して、式辞といたします。

令和7年2月28日

大阪府立枚方高等学校 校長 寳田 康彦

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