リハビリテーション学科の模擬授業を行いました

 本日18日、大阪公立大学医学部リハビリテーション学科の中岡和代先生にお越しいただき、作業療法についての模擬講義をお願いしました。

 先生からまず「作業療法ってどんなイメージですか?」という問いかけがあり、参加者は配られた紙に自分の思っていることを書きました。先生はとても優しい雰囲気の方なので、正直に「わからない」と書く生徒もいました。私は「わからないから、話を聞きに来た」という姿勢が、とてもすばらしいと思いました。

 話はそれますが、進路指導室ではNHKの大河ドラマ「光る君へ」がブームになっています。実は自分は古典文学に全く興味がなく、ドラマも見ていませんでした。が、同室の先生方が「おもしろい。絶対見たらハマりますよ。」と言うので途中から見たところ、今では毎週の放送が待ち遠しいぐらいハマってしまっています。ただ、古典の知識がないので、深いところまではわからないことが多く、先日、国語と書道の先生に、京都宇治の「源氏ミュージアム」に連れて行ってもらいました。色々教えてもらって、本当に楽しかった。自分が興味がないと決めつけてしまうことは、なんて勿体ないことなんだ、とつくづく思いました。

 中岡先生は生徒たちの疑問にも非常に丁寧に答えてくださいました。質問の中で「なぜ先生は作業療法を学ぼうと思ったのですか?」というのがありました。

先生の答えは「作業療法は人間を学べる、と聞いたからです。」でした。「人にはいろんな個性があって、それを大切にしないといけない、とよく言います。多様性を大切にするということは、自分がしたいことを優先するのではなく、相手がどうしたいのかを大切にすることであり、それが作業療法の仕事をする上で一番大切なことだと思います。」という先生の言葉は、非常に深いものがありました。

 また、作業療法は病院以外の場所でも必要とされており、先生も大学のお仕事の他に、支援学校などにも関わられているそうです。需要は非常に高いけど、資格を持っている人が少ないので、これからの若い人がたくさん仲間になってくれたら嬉しいです、とおっしゃっていました。

 何となく医療系に進みたいと考えている人もいると思います。お医者さんや看護師さんは接する機会も多いのでイメージが湧きやすいですが、あまり接することのない職種も医療系にはたくさんあります。今日の模擬講義に参加した人は、それを考える大きなきっかけを頂けたと思います。