現代社会特別授業「世界を歩いて見えてきたもの」

 1年生の現代社会では、今年も特別授業が行われました。昨年度は、プロテニスプレイヤーの大坂なおみ選手が、全米オープンテニス大会で人種差別に抗議したマスクを着用したことを取り上げての授業でした。今回は、朝日新聞社の教育専任ディレクター・江原健大氏をお招きしました。「新聞読み方講座」では、「フィルターバブル」と「パラパラ読み」について話されました。インターネットで何かを検索するとそれに関連した情報が次から次へと目につくように届けられることがあります。それを「フィルターバブル」という泡の中に閉じ込めるというイメージで伝えられました。気が付かないうちに、自分の嗜好や偏った情報の泡の中に埋もれてしまうということでしょうか。そうではなくて、新聞を広げて、ぱらぱらとめくりながら、あちこちに視線を走らせ、興味をひいた記事をじっくり読んでみる、そうでなくてもなんとなく見た記事を読んでみるということから、新たな世界を知ることができるかもしれないということです。「パラパラ読みで自分の翼を広げよう!」と呼びかけておられました。

 そのあと、国際報道に携わったことから見えてきたものというテーマで、論説員の郷冨佐子氏から、春高生へビデオメッセージが届けられました。そのメッセージの中で、郷さんは、グローバル化というのは、寛容性を持つことが必要だということを伝えられていましたが、コロナ禍の今、このことはさらに重要度を増しているように思います。

 特別授業を受けて、生徒の皆さんは何か心に響くことがあったでしょうか?少しでもひっかかりがあったのなら、それを行動に移してみましょう。その一歩、たとえ半歩でも踏み出すことが、自分の世界を広げることにつながると思います。江原さん、郷さん、ありがとうございました。

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