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全員、白衣とメガネを着用!  化学実験の様子をレポート!

 これからのシーズン、各高校ではオープンスクールや学校説明会が盛んに行われるようになります。中学3年生やその保護者の方々にどんなアプローチをするのが良いのか、毎年悩みながら新しい企画を練っています。私は、三丘生(三国丘高校生)の普段の姿をご覧いただくのが一番良いんじゃないかと思っているのですが、どうでしょう?

 普段の姿と言ってもいろんなシーンが考えられますが、一番難しいのは授業中の様子です。しかし、授業というのは学校生活の中で最も多くの時間を費やすことから、実は、これを見ていただかなければ誠実ではない(というのはちょっと言いすぎですが...)ような気がしています。

 そこで、このブログを通じて、少しでも授業の様子をお伝えすることにしました。今回ご紹介するのは、化学の実験です。今日の3時間目に化学実験室で行われた授業をレポートします。

 実験のタイトルは「化学反応式と量的関係」。対象学年は1年生です。目的は「炭酸カルシウムと塩酸の反応における、反応物と生成物の物質量の関係を調べること」です。先生が実験器具の扱い方について説明するのを近い位置から見ているところを撮りました。

 みなさんお気づきになったと思いますが、本校で実験をするときは、白衣を着、メガネをつけます。私が実験の授業を観察する時は、必ず「カッコいいなぁ。博士みたい!」と生徒に声を掛けます。恥ずかしそうに微笑む顔を見るのが大好きです。いつも、三丘生の純粋さを感じます。

 薬包紙に炭酸カルシウムを測り取り、一方で、同量の塩酸をビーカーに入れる作業がありました。炭酸カルシウムは、電子天秤という機械で重さを測るのですが、液体である塩酸は大変です。ホールピペットと安全ピペッターという器具を使って慎重に測ります。この時点で、各班、ビーカーに入った塩酸と薬包紙の上の炭酸カルシウムのセットが3つできます。この作業ができたら、今度は各セットの重さを測ります。ここまでが準備です。いよいよビーカーの中に炭酸カルシウムを入れると、激しい反応が起きます。勢いよく泡がはじけるような反応でした。耳をすませば音が聞こえてきそうでした。

 あとは反応後のビーカー(薬包紙ごと炭酸カルシウムを入れたもの)の重さを電子天秤で測って、その結果を記録します。50分の授業時間にこれだけのことをします。安全に、かつ迅速に作業を進めるのは大変ですし、それぞれの実験過程の意味もしっかりと伝える必要があります。この授業は、担当の教員1名と実習教員1名の計2名で連携しながら進めました。

 授業の最後に、もう一度生徒に声を掛けました。「今の実験、どうやった?」 返ってきた答えは「測るのが難しかったけど良い経験になりました」でした。もしかしたら、この授業を受けた生徒の中から、本当に化学者が生まれるんじゃないか...?そんなことを想像したら、ちょっとワクワクしてきました。