下の写真は、3年生(78期生)の教室が並ぶ1階廊下のホワイトボードです。学年通信「燈火~ともしび~」の裏面の教室使用一覧表が貼ってあります。よく見ると、いくつかのマスがピンク色で囲まれています。夏休み中に自学自習できる教室を示しているのです。
三国丘高校では、学習環境の整備を徹底し、しっかりと生徒に周知します。生徒に対するメッセージはこんな感じです。「学習環境は整備した。さぁ、君たちはどうする?」
三丘生の凄いところは、このメッセージを受け取り、行動に移すところです。今の時期は、三者面談中なので、面談をしている教室もありましたが、ちょうどお昼でしたので、たくさんの生徒がお昼ごはんを食べていました。食堂にも行ってみました。今は営業していないので閑散としているかなぁと思いきや...超満員でした。部活動は午前か午後のどちらかなので、部活動だけして帰宅する生徒は基本的に学校で昼食をとる必要がありません。だとすると、これだけ多くの生徒が学校に残って、自習等の活動をするということです。この状態にするまでには、各学年の先生方の指導がありました。学年間で連携し学校としての動きになっているからこそ見ることができる光景です。
先週日曜日にあった進学フェアで、ある中学生のお母さんからいただいた質問を思い出しました。「勉強とか部活動とか行事とか、忙しいと思うのですが、それぞれどれくらいの重みだと考えれば良いですか?」これに対して私は「全部100%の重みです」と答えました。質問してくれたお母さんは、一瞬びっくりしたような表情になりましたが、会釈をして行かれました。
中学生や保護者のみなさん、心配になるのは当然です。全部100%なんて言われても俄かには信じ難いと思います。我が子にそんなことができるんだろうか...?とか、オーバーワークになって倒れてしまうのでは...と考えてしまうが普通です。しかし、敢えて言わせてもらえば、子ども(三丘生)は一人じゃないということです。一人ではできないことも、仲間がいれば頑張れます。100%頑張ろうと思って始めたけれど成果が出ないことなんていくらでもあります。
私が、進学フェアで質問してくれたお母さんに答えた「全部100%の重みです」という言葉の意味は他者から見た100%ではありません。自分(三丘生自身)が100%だと思えるくらい頑張ってみることが大事なのです。そのために必要なのは、100%頑張れる環境づくりです。学校も頑張りますので、保護者のみなさんもよろしくお願いします。
私は、このホワイトボードを見て、三国丘は理想の学校に近づいてきたなぁと嬉しくなりました。学校がすべき環境づくりは、全館冷暖房完備のピカピカの教室を用意することではありません。それより大事なのは、みんなで頑張ろうという空気を作り上げることです。やらされてやるんじゃなく、自分から頑張ろうと思えることこそが、真の自主自立です。