長い梅雨もようやく近日中に明けるのではないかという予想が多くなってきました。大雨被害がこれだけ各地で続くのはあまり記憶にないので、明ければ一息つくというところでしょうか。
しかし、コロナ感染については連日心配になる数字が報告されています。大阪でも200名を超えてくるのではないかという不安を多くの人が抱える状態でしょう。以前にこのブログでもとりあげたように、大阪府が赤信号にするのは単純な感染者数の増加を指標にしているわけではありませんが、ここにきて、黄信号を段階分けすることになったようです。
経済活動も第一波は何とか持ちこたえたけれども、第二波は無理かもしれないという予想が強いので、国も自治体も制限をかけるような指示等を出すことに関して、とても慎重になっています。国や自治体の姿勢いかんに関わらず、我々はまだ「withコロナ」の非常事態の渦中にいるというはっきりとした意識を持つことが必要だと思います。そういう意識があると強い開放感を味わえないので、「エンジョイするときはコロナのことも忘れて思いっきり」、となりがちだと思いますが、そこのところを踏みとどまることが大切になるのではないでしょうか。
経済活動を止めることはできません。ということは、人の移動と物の流通を止めることはできないということです。学校の教育活動をやめることもできません。子どもたちにはそれぞれの発達段階にふさわしい教育が施されることが重要だからです。だとすれば、コロナ対策のことをしっかりと意識しつつ、経済活動や教育活動などを併行して、可能な範囲で行っていくということになります。
なぜ、こういう当たり前のことをわざわざ言うかというと、わかりやすいこともあって、コロナ対策をとるか経済活動をとるか、というふうの論調があまりにも目につくからです。こういう二極対立的な見方でいくと、対極側の動きはすべて否定されるべきものになりがちで、現実的でない考えや感情的な反応を生んでしまうからです。(敵か味方か、味方でないものはすべて敵だ!)AかBかではなくて、AもBも有効にするには具体的にどのようにしていけばよいのかを考えることが大切です。これからの教育においては、そのような思考の手立てを子どもたちに育むことが必要です。
その学校教育においても、この非常事態のなかで子どもたちのためになる教育活動をどのように行っていくべきかを考えなければなりません。1年間くらい学校活動を停止すればいいではないか、というコメントをあちらこちらでいくつか見たのですが、簡単にそうはいかないのです。極端な攻撃や避難の論調に走ることなく、今のような時にこそ、国民府民が知恵を出しあって、隘路かもしれませんが、有効な道を探してすすんでいくことが必要だと考えています。コロナ感染症が終息するまで、これから本校も様々な状況、状態を迎えることになるでしょうが、学校を支えていただいている皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います。