51 体育創造コース2年生「スポーツ概論」研究発表会

 昨日2月1日(火)、本校の体育創造コース2年生生徒(34名)による「スポーツ概論」授業の研究発表会を桃山学院教育大学で行いました。本校には芸術と体育の創造コースがあります。そのうち、体育コースのほうでは2年生時に「スポーツ概論」授業でグループ別に健康やスポーツなどに関連するテーマを選び、研究して発表しています。「スポーツ概論」授業には講師として桃山学院教育大学の教員の方などに来ていただいて、ご講義等をしていただいています。

 研究の目的はグループに分かれて興味関心のある分野や種目などに関するテーマを選び、それに対して主体的に取り組み、話し合いなどを重ねて、自分たちの専門競技等に生かせるように理解を深めることです(「主体的・対話的で深い学び」というアクティブ・ラーニングの視点の実現)。その成果を発表する場面(パフォーマンス場面)を設けることで、他者に工夫してわかりやすく伝えるにはどうすればよいのか、という課題も生まれますので、いっそうに自分たちの理解も進むことになります。

 発表した8グループのテーマを記します。「試合前後の食事について」「けがとテーピング」「ストレッチ」「ドーピングについて」「ストレッチについて(有効なストレッチと無効なストレッチ)」「ジャンプ力の向上~部位ごとに鍛えてどれが成長するのか~」「食事とパフォーマンスの繋がり」「ストレッチ・マッサージについて」。各グループともにメンバーが自分たちで作成したスライドを用いて、各テーマについて8分以内で発表しました。発表のあとに質疑応答の時間も設けています。生徒たちには発表を評価するシートを配付しています。

 どれも興味深いテーマと一生懸命さが伝わる発表で、イラストや写真、アニメーションなどを配置してわかりやすく工夫したスライドをうまく使っていたグループ、自分たちで一定期間の実験検証を重ねて結論を導いていたグループ、難しいテーマに果敢に挑戦したグループなど、2時間近くがあっという間に感じるほど充実していました。生徒たちは大舞台で緊張していましたが、懸命に発表に臨んでいました。

 生徒発表のあとには、本校卒業生で現在4回生の方から取り組んでいる研究についての発表がありました。カンボジアにおける社会教育の現状と課題についてということで、資金不足、人材不足、道具不足で社会教育活動の発展を継続させていくことの困難さとそれに対する打開策を述べていただきました。「夢」を抱くことの大切さが現役生への熱いメッセージでした。ご自身、卒業後はカンボジアに赴いて、クラブチームのサッカー教室のコーチに就任する予定だということですので、ぜひとも活躍を祈っています。自分の夢を追って、国際的な舞台で活躍する先輩がいる、ということで生徒たちも感激したことと思います。

 指導をいただいている中村教授からはポイントを明確にするための質問や懇切な補足説明などを適宜していただき、参加にとって大変勉強になりました。股関節には6方向の動きがあってそれぞれのストレッチを考える必要があること、ドーピングをめぐっての現在のスポーツ界の実情など、専門家ならではアドバイスをいただけました。

 中西学長様と比嘉副学長様にもご多忙の間をぬって、会場においでいただき、生徒発表の前後にご挨拶をいただきました。生徒たちに心のこもった力強い励ましやお褒めの言葉などをちょうだいしました。参加生徒たちの心にも響いたことと思います。いくつかの発表にも臨席いただきました。まことにありがとうございました。

 現代の大きな教育課題の一つである「思考力・表現力・判断力」の育成という点からも、環境の整った外部の会場で、改まった気持ちでパフォーマンスを発表できることは生徒たちにとって非常に大きな経験になります。今年もこころよく会場をお貸しいただき、上記のような心のこもったご挨拶、ご助言、ご助力などをしていただいた桃山学院教育大学の皆様方に心より厚く御礼申し上げます。今後とも高大連携しての教育活動推進に向けてともに歩ませていただきたいと存じておりますので、よろしくお願いいたします。

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