令和元年度 三学期 始業式 式辞

 おはようございます。令和二年、新しい年を迎えました。

 皆さんもよく知っている通り、今年は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。日程は、オリンピックが7月22日から8月9日、パラリンピックが8月25日から9月6日。大会のビジョンは、「スポーツには世界と未来を変える力がある」で、さらに3つの基本コンセプトとして、「全員が自己ベスト」、「多様性と調和」、「未来への継承」となっています。「全員が自己ベスト」を出すため、安全・安心で、すべてのアスリートが最高のパフォーマンスを発揮し、自己ベストを記録できる大会を実現するとし、そのため、世界最高水準のテクノロジーを競技会場の整備や大会運営に活用し、ボランティアを含む、すべての日本人が、世界中の人々を最高の「おもてなし」で歓迎することを謳っています。「多様性と調和」においては、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩することから、東京2020大会を、世界中の人々が多様性と調和の重要性を改めて認識し、共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする。「未来への継承」では、東京1964大会は、日本を大きく変え、世界を強く意識する契機になるとともに、高度成長の弾みとなった大会であったが、東京2020大会は、成熟国家となった日本が、今度は世界にポジティブな変革を促し、それらをレガシーとして未来へ継承していくことをコンセプトとしています。

 これらのビジョンとコンセプトは、東京オリンピック・パラリンピックのものですが、現代の様々な課題とよりよい未来につながる精神を表したものだと感じます。

 皆さんは、持続可能な開発目標(SDGs)のことを知っていますか。SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さないことを誓い、発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサルなもので,日本としても積極的に取り組んでいるものです。その目標は、貧困、飢餓、教育、ジェンダー、不平等、気候変動、資源、平和などの課題解決に向けたものであり、現代社会においては、まさにグローバルに取り組むことが求められているものです。今を生きる我々全員、高校生である君たちにも求められ、成し遂げていかねばならないものなのです。

 「高校生には世界と未来を変える力がある」ことが求められています。勉強や進路実現、生徒会活動や部活動、ボランティアなどでも「全員が自己ベスト」をめざし、それぞれに違いがあることを豊かさとする「多様性と調和」の意識を高く持ち、そしてこれから君たちが生きていく時代がまさにより良い時代になるように、持続可能な社会に向かっての「未来への継承」の取り組みを進めていかねばならない、東京オリンピック・パラリンピックの言葉を借りると、こんな風に言えると思います。

 令和二年、新しい年を迎え、"Global Competency(世界の出来事に興味を持ち、世界と日本とのかかわりを理解し、自分に何ができるかを考え、行動する力)"を育てることを目標としている本校の校長として、「枚高生は世界と未来を変える力がある」と言われるよう皆さんが奮闘努力することを期待し、始業式の式辞とします。                                        

令和二年一月八日

校長 小嶋信男

 

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