令和二年度 三学期始業式 挨拶

 おはようございます。令和三年、新しい年を迎えました。

 今年の干支が丑であることは皆さんも知っていると思いますが、丑年は十二支の二番目で、芽吹きを迎えようとする年だそうです。

 牛は昔から農耕など人間の役に立ってきた動物であり、その歩みは牛歩と言われ、遅いことを揶揄する意味でも使われますが、一方、「ゆっくり」「力強く」進んで行き、「着実に」目的に到達することこそ、今の状況にかなっているように思います。人類初の宇宙飛行や、ガソリンと電気エネルギーを使ったハイブリッド車のデビュー、コンビニエンスストアの第1号店出店など革新的な出来事があったのも丑年だそうです。今年も新たな技術や考え方など、日本そして世界がより良い未来に向かえることが起こるかもしれません。皆さんが我慢をしながらも、後退することなく少しずつ前進して、それぞれの目標に向かって歩んでいくことを祈念しています。

 さて、令和二年度も残りわずかとなってきました。1・2年生は進級、3年生は卒業そして進路実現に向けて頑張ってきた授業や家庭学習などの勉強の成果が問われる時期となります。

 ところで皆さんはなぜ勉強するのでしょうか。改めて皆さんに問いたいと思います。テストがあるから、留年したくないから、よい大学に行きたいからなどの答えがあると思いますが、進級しても、大学等に行っても、さらに社会に出ても勉強は続くといわれます。勉強する目的は何なのでしょうか。

 ここで質問の仕方を変えます。勉強することで皆さんはどうなるのでしょうか。知識が身に付く、よりよい考え方がわかる、賢くなるなどが答えになるでしょう。言い換えれば、勉強することで、皆さんはそれまでの自分から新しい知識を持ち、よりよい考え方を知り、そしてより賢くなった自分、新しい自分、なりたい自分に変わることができるのです。

 これまで人間は新たな発見や発明により、大きく発展してきました。様々な災害や伝染病にも打ち勝ち、また、それを乗り越えてきました。現在の厳しい状況をやがて乗り越えて、さらに前進していくことを望むとき、必要になるのは研究であり、勉強であるのではないでしょうか。

 3年生、56期生の皆さん、皆さんはもうまもなく本校を巣立っていきます。授業や学校行事、部活動などで学んだことを、皆さんが向かう新しい社会で活かせるよう、最後まで力いっぱい高校生活を過ごしてください。2年生、57期生の皆さん、厳しい状況の中、授業や部活動にしっかりと取り組み、さらに修学旅行を大成功させたことを自信として、来年度本校最上級生として後輩たちの模範となれるようになってください。1年生、58期生の皆さん、4月には新1年生が入学してきます。皆さんは先輩になる準備はできていますか。もうすぐ六十周年を迎える枚方高校の伝統をしっかりと引継ぎ、伝えていけるようになってください。

 色々と制限のある状況はまだ少し続きそうですが、しっかりと対応し、その中でも成果を上げ、皆さんそれぞれがさらに成長してくれることを信じて、第三学期始業式の式辞とします。

 令和三年一月七日

校長 小嶋信男

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