新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、見えてきたことがたくさんあります。マイナスな事もたくさんありますが、前向きなこともあります。特に感じるのは、若い世代が、未来に向かって行動を起こしたり、発言を活発にし始めたことです。もちろん、若い世代に限ったことではないのでしょうが、職業柄、高校生の発信により注目してしまいます。そしてふと、思いました。「私が今、高校生だったなら、どうしていただろう?」と。
遠い遠い高校時代は、勉強とクラブ活動と学校行事と友達とのたわいないおしゃべり・・・私にとって高校時代は、とても大切な、充実した日々だったという記憶なのですが、(もちろん、物理の授業で、『はい、次の女の子ふたり飛ばして、後ろの男子』とクラスの女子生徒のほとんどが答えを言わせてもらえない(いや、答えは言えなかったので、正確には、指名してもらえない、ですが)という、今のご時世なら問題になりかねないであろうことがまかり通っていた=生徒が震えあがっていた、という受難もありましたが)、今の高校生たちは、科学の進歩、SNSの普及、急速なグローバル化など様々なことが相まって、自分の身近なことだけでなく、地球規模の情報が簡単に手に入り、興味さえ持てば、いくらでも関わっていける環境にあります。
例年とはちがうことばかりで、制約が多く、できないことを数えたらきりがないでしょう。でも、逆に、こんな状況になったからこそ、できること、新たに考えるチャンスがあるのではないかなと思っています。それは、誰かに示されるのではなく、与えられるのではなく、もちろん強制されるのではなく、生徒の皆さんひとりひとりが、ちょっと心にひっかかったこと、前から気になっていたこと、たまたま目にしたこと、そういったことから始まることなのかもしれません。
ちょっとアンテナを張って、いつもとちがう角度で物事を見てみるのもいいのではないでしょうか?