2021年最初の公開授業

 今日の1限目1年3組で、2021年最初の公開授業がありました。科目は「世界史」で、テーマは今人類が戦っているコロナウイルス感染症に関連してよく話題になる『ペスト』でした。14世紀のヨーロッパでは、人口の3分の1が失われました。

 遠い昔に教科書で見たような気がする鳥のような嘴のマスクをつけた人の図について、「これは何でしょう?」という先生の問いかけで、生徒たちはペアで答えを出し合ったり、調べたりしていました。答えは「ペストマスク」つまり、ペストを予防するためのマスクです。鳥の嘴のような先の部分にニンニクをいれて、ペスト菌が防げると考えられていたそうなのです。なんてこった!ですね。

 そして、このペストの大流行でたくさんの人が亡くなり、キリスト教全盛の当時は、「ユダヤ人の仕業」とされ、ユダヤ人迫害が行われたのでした。いつの時代も人間は、臆病で、愚かで、傲慢な面を持っているということですね。生徒たちは、「こういう局面でどうすべきか?」という問いかけに対して、それぞれの考えを伝え合っていました。時間切れでその共有ができなかったのが残念でしたが、聞こえてきた考えを紹介すると、「冷静に、正確に情報を分析する」という声がありました。なるほど!

 そうそう、授業の本題に入る前に「0秒思考」という時間がありました。テーマが与えられ、それについて頭にあるものをどんどん書いていくというもので、これまでは、単語もOKということだったそうですが、三学期からは、文章で書くようにという指示がありました。授業後に、1年生全クラスを担当しているので、どのクラスでも取り組んでいると聞きました。あとのチェックが大変だろうけれど、とてもいい取り組みだと思いました。そして、帰りの電車の中で、ふと思い出しました。そういえば、「0秒思考」っていう本を見たことがあったな・・・と。帰って調べてみると、ありました!明日本屋に寄ってみようと思います。頭にあるものを書き出すことで、「もやもやの見える化」が・・・なんていう書評に妙に魅かれてしまいました。

 来週から、三学期の互見授業期間(先生方が、お互いに授業を見学し合い、感想を伝えたり、授業についてフランクに話し合う取組)が始まります。先生方には忙しくても、うまく時間を作って、自分の教科以外の授業も見てもらいたいと思っています。目からうろこのヒントを得たり、気づきがあったり、必ず自分の授業のプラスになるからです。私もできるだけ見学に行こうと思います。

 生徒も教職員もともに学び続ける学校でありたいと思います。