さわやかな朝

 平日の朝は、出勤前に天気予報と今日の占い、そしてニュースをざっと見て家を出ます。天気予報で気になるのは、なんといっても週末のお天気。台風が温帯低気圧に変わって、雨や風の影響をどのくらい受けるのか、土曜日の文化祭に向けて、コロナウイルスだけでなく、自然の脅威まで心配の種になっています。

 ところで、今日の占いは、私の星座は、最低最悪の運勢でした。ピンチを救うラッキーアイテムも「レバニラ炒め」で、今まで生きてきて一度も食べたことのない食べ物です(レバーが苦手です)。占いなんて信じないし、一番ラッキーでもいいことなんてなかったことなんて数知れずですが、それでも色々思い悩むこともあり、「占いも最低かあ・・・一週間のスタートは、あんまり、いい感じじゃないなあ・・・」と家を出ました。大阪駅でホームへのエスカレーターに乗ると、なんだか電車が遅れている雰囲気、ホームはすごい人で、「ああ、やっぱり、今日はついてないのか・・・」と思いながら、停車していた電車に乗り込みました。そして、一週間の始まりにやらねばならないこと、色々調整をしなければならないことなどを考えながら電車に揺られました。

 学校に着いて門をくぐってすぐのことです。歩いてきたひとりの生徒が目に入り、「おはよう」と挨拶をしたら、とても気持ちのいい声で「おはようございます!」と挨拶が返ってきました。思わず笑顔になりました。そして、私の前をウィステリアホールに向かって歩いていくので、「自習室で、授業が始まるまで勉強するんだね。がんばって!」と心の中でつぶやきました。その時です。正門のそばで、樹木の手入れをしていたおじさんに、「おはようございます!」と挨拶をするその生徒の元気な声が聴こえてきました。とても嬉しかったです。その後を通りながら、私も負けずに、「おはようございます!」といつもより大きな声で挨拶をしました。

 たったこれだけのことなのですが、一週間の始まりが、少し憂鬱な気分から、一気に明るくなりました。さわやかな朝の一コマでした。