令和5年が始まりました。(始業式あいさつより)

 「1年の計は元旦にあり」といいます。年の初めは、目標を立てて何かを新たに始めようとするとき、非常に適した環境にあります。普段の何でもない日に「今日からこれを始めよう」といってもなかなか行動に移せなかったり、定着しなかったりします。日頃、日の出を拝むようなことはあまりしませんが、元旦だけは寒い中、朝早くから日の出を待って手を合わせ、1年間の家族の無病息災を祈る人もいます。元旦は特別な日です。

 この日始めたことは続けられそうな気がします。年末年始にはテレビや新聞などで、各界の様々な人々の来年の抱負や今年の目標を聞くといった特集が組まれています。年の初めは、「今年、自分はこれを頑張る」と宣言しやすく、周囲の人もそれを受け止めやすくなります。有言実行という観点から見ても、良い環境を作ることができます。新年は自分を変えるチャンスです。日頃行動に移せなかったことを実行するよい機会です。

 もうすでに10日ほど経ってしまいましたが、今からでも遅くありません。去年11月の軽音楽部によるお昼休みの中庭ライブで、あるグループが「スタート」という曲を演奏されていました。「自分がやろうと思ったことは、いつであろうと勇気をもって始めてほしい。」と熱くメッセージを伝えている姿が素晴らしいなと思いました。まだ目標を持てないでいる人も、何か感じるところがあれば、今からでも思い切って飛び込んでみてはいかがでしょうか。

 3年生の皆さんの多くは、この時期、目標達成までの最後の仕上げの段階であると思います。ここからは、当日実力を最大限に発揮するための調整期間です。それぞれに合った方法で調整してください。これまで学習してきたことに自信を持ち、平穏な心を保って、万全の態勢で当日を迎えられることを祈っています。

 令和5年が、皆さんにとって実り多い1年となることを願っています。

 あたらしき 年の始にかくしこそ 千歳をかねてたのしきをつめ(古今和歌集)