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「合意形成」を体験する授業 CSⅠ(探究学習)の学びをレポート

探究学習は三国丘高校の特長のひとつです。CreativeSolutionsの頭文字をとったCSという授業があります。本校ではCSの時間(1年生でCSⅠを1単位、2年生でCSⅡを2単位)に探究学習を行います。今日はCSⅠの授業があったので、その内容と授業の様子をレポートします。

今日のCSⅠは1年生4クラス合同で行われました。テーマは「合意形成」。なぜこんなテーマに取り組むのかと言えば、これが探究活動の基礎になるからです。探究活動と言うのは文字どおり自分たちが決めたテーマについて探究する活動です。探究の手法は実験や調査等様々ですが、何れもグループで行う活動ですので、テーマ設定の段階から「合意形成」は不可欠です。

ということで、今日の授業で示された課題は「月で遭難したときに持っていくものを決める」です。いくつかのアイテムが考えられると思いますが、グループで答えを出すには「合意形成」が不可欠です。何かを決めるときの方法というのはたくさんありますが、今日は合意を形成しなければいけないわけですから多数決はNGです。話が進んでから「実は私もそう思ってたのよ...」というような後出しも厳禁です。さて、どのようにして合意形成に至るのか...生徒たちは真剣に頭を捻っていました。

三国丘高校にはCS委員会という教員の組織があります。今日の授業も動画として残して担当教員間で共有し、今後の授業改善に活かします。

CSⅠで探究活動のベースを作った後、2年生になってCSⅡに進むと本格的に探究活動がスタートします。全員が研究発表の機会を持ち、優秀なグループは各種コンテストにも出場します。

なぜ、三国丘は探究活動を重視しているかと言えば、学ぶことの意味を知り進路目標を設定する際に探究活動が極めて重要な役割を果たすからです。CSⅡで探究を深める中で特定の学問分野への関心が高まり、進路実現に向けて加速度的に努力を積み重ねた結果、夢を実現した生徒が何人もいます。CSⅠはそこに向けた助走のような時間です。

合意形成を得るためには、グループを構成するメンバーがどんな価値観を持っているのかや、どんな目的を持っているのかを、最初にすりあわせることが必要です。今回の授業も、月で遭難したとき何を持っていくのかという結論が大事なのではなく、その結論に到った過程が大事です。次回のCSⅠからは、論理的思考力を鍛えるためのディベートとミニ探究活動が始まります。