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こんな贅沢ある? 4人の生徒が刑事裁判傍聴+現職弁護士からレクチャー

みなさん、模擬裁判選手権という言葉を聞いたことがありますか?これは日本弁護士連合会が主催するイベントです。弁護士会が作成した架空の刑事事件について生徒たちが弁護士や検察官役として証拠を精査し事件を評価します。実際の裁判と同じように被告人や証人に質問なども行い、その内容を弁護士会が評価して優劣を競います。

三国丘高校では毎年のように、この選手権に出場しています。今年も4人の1年生が名乗り出てくれました。6月4日に関西地区の予選があり4校が本選に出場します。前置きが長くなりましたが、この取組のひとつとして5月24日(水)にこの4名の生徒たちが大阪地裁堺支部を訪問し実際の刑事裁判を傍聴しました。実際に人が裁かれる様子を見るのはみんな初めてでしたので終始緊張した面持ちで見守っていました。この取組を毎年担当してくれている社会科の大塚先生は「この経験を選手権に活かすだけではなく、なぜ無罪推定の原則などがあるのかなど人権保障の仕組の意義についても学習してほしい」と語ってくれました。

 また、翌25日(木)の放課後には大阪弁護士会に所属する現役の弁護士によるレクチャーがありました。今回お越しいただいた田尾宣貴先生(中本総合法律事務所)はなんと現役の検察官で、現在法律事務所に出向中のため弁護士として本校に来てくれました。刑事裁判の進め方やその内容についてかなりリアルなお話をたくさん伺うことができました。ありがとうございました。

 三国丘高校ではホンモノに触れる機会をたくさん用意しています。今回の取組もその中の一つと言えます。高校生というのは将来の生き方を考える大事な時期です。例えば法学部に進学して弁護士や検察官をめざそうと思っている生徒にとって今回の経験は「宝物」です。人生を変える体験になるかもしれません。三国丘高校のキャリア教育や進学指導は、自分はどんなことで社会に貢献できる人間になりたいのかという問いに対する答を探るところから始まります。大学や大学院のその先をちゃんと見据えているからこそ学習に対する高いモチベーションを維持できるのです。三国丘高校は、これからも生徒にたくさんの「宝物」を贈ることができる学校でありたいと思っています。