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CSⅡ(探究学習)中間発表会に併せてSSH第1回運営指導委員会を開催

 三国丘のブログや学校説明は、CSとかSSHとかSGHとかGLHSとか訳わからん言葉がいっぱい出てくるからしんどいわ!と思っている方が多いかも知れません。すいません。このブログは中学生にも理解できるものであることを目標としていますので、今一度説明させていただきます。

 まず、GLHSとは「グローバルリーダースハイスクール」の略で、10校の高校をまとめて呼ぶときに使います。10校とは、北野・天王寺・茨木・豊中・大手前・高津・生野・岸和田・四條畷、そして三国丘の10校です。これらの学校は文理学科ですので、普通科の学校とはカリキュラムが違います。

 SSHというのは、「スーパーサイエンスハイスクール」の略です。これは国(文部科学省)が指定するもので、指定された高校では、先進的な理数教育が行われます。指定されているのは全国で250校です。三国丘はその中の1校です。

 SGHというのは、「スーパーグローバルハイスクール」の略です。これも国(文部科学省)の事業でしたが、令和2年度末にこの事業が終了し、その後はSGHネットワークという組織を通じて取組を深めています。こちらは文系です。グローバル人材を育成するための特色的な教育を展開しています。SGHネットワークに加盟している高校は全国で120校、大阪府の国公立高校では、豊中・泉北・千里・豊中高能勢分校・大阪教育大附属平野、そして三国丘の6校のみです。

 GLHS10校はそれぞれの特色を活かした教育活動を展開しています。その中で、三国丘ではSSHの指定を受け理数教育を充実するとともに、SGHネットワークにも加盟してグローバル人材の育成にも力を入れているということになります。

 最後にCSです。これは三国丘高校だけの言い方で「クリエイティブソリューションズ」の略です。要するに探究活動のことです。高校では「総合的な探究の時間」という授業を設けることになっています。この授業では、生徒が自分たちで決めたテーマについて調査し、仮説を立て、それを検証して発表するという一連の流れを学びます。この授業の呼び方を、三国丘ではCSと言います。1年生の授業をCSⅠ、2年生の授業をCSⅡと呼びます。1年生で基礎を学び、様々な経験を積んで、2年生で本格的な探究活動に入ります。最終的には冬に行われる生徒研究発表会でその成果を競うことになります。

 前置きが長くなりましたが、今回行われたのはCSⅡの中間発表会です。生徒研究発表会に向けて現時点での成果を発表し、教員や生徒、外部からお越しくださった先生方から助言をいただくという催しです。文系は教室でプレゼンテーション、理系は各部屋に分かれてポスターセッションの形で行われました。当然、現時点で完成している班はありません。壁にぶち当たり苦しんでいる班もあります。そんな中、忌憚のない意見を真摯に受け止め、今後の研究に活かすべく繰り広げられる熱心な質疑応答や意見交換があちこちで見られました。

 特に理系は、この日に合わせて、SSH第1回運営指導委員会が行われました。大学から、それぞれの分野の専門家の先生方にお越しいただき、ポスター発表を見ていただき、実地にご指導をいただきました。お越しいただいた先生方は、50音順に、喜多 一 教授(京都大学国際高等教育院)、橋爪 章仁 教授(大阪大学大学院理学研究科)、古屋 秀隆 教授(大阪大学大学院理学研究科)、村上 忠幸 名誉教授(京都教育大学)の4名です。熱心にご覧いただき、専門的なご指導をいただきました。また、その後の運営指導委員会では、今後のSSHの展開にとって示唆に富むご意見を頂戴しました。お忙しいところお越しいただき、ありがとうございました。心から感謝申しあげます。

 この日いただいた意見の中からいくつかを紹介します。「当該生物のことをよく知らないまま実験をしているケースがある。まずはいろんなものを見て不思議に思う体験が大事」「テーマ設定は良いが、これからが難しい。実験結果を見て考え直すことも必要」「思い込みと知識が強すぎてこだわりが大きくなっている場合が見られる」「観察自体が面白いのに数字を欲しがる。実験結果が出ても理論に繋がらないケースがある」...会議に出席していた理科や数学の教員が大きく頷いていたのが印象的でした。チクリと痛いご指摘もあったようですが、これらを糧に教員も前を向いて頑張ってくれると思っています。

 文系も合わせて、当日の写真を撮りました。三国丘高校に入学すれば、誰もが経験する一日です。中学生のみなさんは、自分が発表をしている気持ちで見てください。「知」を楽しむ!三国丘らしい表情が見えると思います。