三国丘高校をめざしてくれている中3生のみなさん!受験勉強は進んでいますか?中学校や塾の先生からも受験対策のお話を聴くと思いますが『受験生への熱いメッセージ』は一味違います。その理由は、筆者が三丘生だということです。もっと言えば、このメッセージは、ちょっと先のあなたからのプレゼントだということです。今はしんどいかもしれませんが、明るい未来と自分自身を信じて乗り切ってください。
さぁ今日は、さらに具体的な話になりますよ!お楽しみに。
「その7 受験は団体戦」
三国丘高校に入ってびっくりしたことがあります。
1年の時の担任の先生が、みんなに「受験は団体戦と思うか、個人戦と思うか」という質問をしました。私のクラスでは大半が個人戦派でした。皆さんはどうでしょうか。私は絶対に団体戦だと思います。クラスのみんながそんな風に思っていたこと自体、結構ショックでした。声を大にして言いたい!「受験は団体戦です!」
だから、もし友達やクラスメートに勉強を訊かれたら、快く教えてあげてください。みなさんが戦うべきは、隣に座っている友達ではありません。他の塾や他の学校、もしかすると、大学まで視野に入れて考えるなら、他の市、他の県の人たちです。あるいは、その人たちですら敵ではなく、敵は自分自身かもしれないくらいです。そうやって考えていくと、身内で争い、もっと悪ければ蹴落とし合うことが、いかにバカバカしいかわかるのではないでしょうか。また、教えることが、決して相手だけのためではないのも事実です。教えることは、自分が本当にその問題を理解しているかチェックすることにもつながるし、教えることで理解が深まることもあります。
また、情報交換も積極的にしましょう。別に、あげてなくなるものでもないのだから、みんなで試験の範囲や過去問のことについて情報交換しましょう。みんなで試験の傾向とかを話すのも受験生ならでは!で、楽しいものだと思います。ここで、注意しなければいけないのは先ほどの章(その5)で書いた「取捨選択」です。自分に必要な情報、いらない情報、また、その情報が信頼できるものなのかを考えるのは自分の責任だということをお忘れなく。私は、さっきも少し登場したT高に行った友だちに、公立入試後に中学校で会ったとき「今年の三国丘の合格ラインはこれくらいだろう」と、私が絶対取れないような点数を言われました。合格待ちの、あの苦しい時期にですよ!実際はそんなにいらなかったのですが(笑)、これも合格待ちが辛くなった要因だなぁ(笑)。今は、笑い話ですけど...。
受験前はみんなピリピリしてきて、気持ちが不安定になりがちですよね。疑心暗鬼になることもあるかもしれません。ですが、それはみんな同じです。みんな辛いんだ、と思って、受験前こそ広い心で臨んでみてください。清く・正しく・美しく行動する方が結局は気持ちが楽です。
また、しんどいときには、友だち、学校の先生だけではなく、家族や塾の先生、あなたの周りの人たちが、一緒に受験を戦ってくれているのを思い出してください。受験当日も、絶対にあなたは一人じゃありません!応援してくれている人と一緒に戦っている、すなわち「団体戦だ!」と思えたら、自分以上の力を発揮することができると思います。
――――― 校長からミルフィーユさんへの質問 ―――――
ミルフィーユさんが、受験以外のことで「これも団体戦だなぁ...」と思ったことはありますか?あるとすれば、それはどんな時ですか?
私の出身小学校は、堺市の連合運動会の綱引きの常勝校で(笑)、優勝を宿命づけられた6年生たちが練習に励む姿を1年生のころから毎年見て過ごしました(笑笑)。
私たちが6年生になった夏休み前に、1枚のCD(ロッキーなどの曲に合わせて、筋トレ&体力づくりができるスペシャルCD)がそれぞれに配られました。夏休み明けからは連運に向けての朝練が始まり、その初日、例のCDを夏休み中毎日使ったか聞かれましたが、誰も手を上げませんでした。でも、先生は怒ったりせず、「こんなしんどいCD、一人では絶対に続かない。皆と一緒だから、しんどくても続けることができるんだ!!今日からは皆一緒にやるから大丈夫だ!!」と言いました。それが私の団体戦意識の始まりかもしれません(笑)。綱引きは文字通り「団体戦」で、私たちの学年は力を合わせて心を一つにし(笑)、見事ダブル優勝を果たすことができました!!
私は結構一人でも継続的にトレーニングや勉強をできる方だと思いますが、それでも調子の悪い時期や心が弱くなる時期などがあり、仲間と一緒にできるなら、パワーをもらったり、励ましあったりできて最高だと思います。個人の力が上がると団体の力も上がり、団体の力が上がると個人の力も上がる、そういう相互作用が必ずあると思います。
ちなみに高校入学後知ったのですが、その小学校の先生も三国丘の大先輩で、何と学年カラーも私たちと同じ「黄色!」だったそうです。
「その8 実テも勉強しよう ~最後の足掻きが世界を変える~」
みなさん、模試や実力テストをノー勉で受けていませんか?もし、そうなら、絶対やめた方がいい!実力テストも勉強しましょう。
時々「実力テストは実力を測るものだから、ノー勉で受けなくちゃ!」という言葉を聞きますが、勉強して得た知識は、その瞬間からあなたの実力だと思うので、実テ前に勉強することは、別に反則でもなんでもありません。
かといって、実テは範囲が広すぎて、何を勉強していいかわからない、という人も多いでしょう。私は、別にどこを勉強してもいいと思っています。だって、範囲が広いっていうことは、その範囲の中のどの範囲を選んで勉強してもいいということでしょう?
定期テストだったら、例えば明治時代が範囲なら明治時代を勉強するしかないけど、実テなら平安時代をやっても、江戸時代を極めても、昭和時代を詰めてもいい訳です。
私のおすすめは、範囲全部を浅~く広~くやることです。数学だったら、全範囲の基本問題と、余裕があれば苦手な範囲の「ちょっと」難しい問題。社会だったら、広く一問一答問題を。他の教科でも同じです。予防接種とかウォーミングアップみたいなもので、ちょっとでもその範囲の考え方やコツみたいなものを入れておけば、本番のテストで応用問題が出ても適応できる気がします。
そして、何より大事なことは、最後まで足掻くことです。テスト当日は、予め、教科ごとに直前の休み時間に何を見るか決めておくのがおすすめです。そして、試験が始まる直前まで足掻く。これが、不思議なことに、直前に見たことって結構出るんです。受験なんて、実力が似たような人が同じ学校に集まってくるわけだから、1点、2点違いの中に、人があふれています。そんな中、直前に見るか見ないかで拾える問題が1問、2問変わるなら...。結構デカいと思いませんか?
――――― 校長からミルフィーユさんへの質問 ―――――
試験の直前は緊張してしまい、教科書や参考書を見る余裕がない...という人に会ったことがあります。このブログを読んでくれている中学生にも、そんなタイプの人がいると思うので、ミルフィーユさんから応援メッセージをお願いします。
試験前に緊張することもあれば、平気だったのに始まってから突然緊張したり、終わってから足ががくがくしたり、最後手が震えて書けなかったり、平気そうに見える人も意外と緊張しているのかもしれません。見知らぬ試験会場の場合、私はとりあえず、トイレの場所だけ必ずチェックしています。
深呼吸をするとか、お気に入りの漫画を読むとか、カバンの中のぬいぐるみをこっそり撫でるとか、大好きな人の写真を見るとか、いろいろ試してみて、平常心に戻れるルーティンを受験までに見つけられるといいですね。模試やテストでいつも緊張しているなら、「それがテストを受ける時の私の平常心!」と割り切って、緊張しながらでも大丈夫と思います。
緊張の程度は人それぞれと思いますが、私はいつ緊張が襲ってくるかわからないタイプなので、最強の緊張が来てもパフォーマンスできるように、普段から緊張を想定しながら準備しています(笑)。
「その9 最終決定は自分!」
受験生には、志望校をはじめ、決めなければいけないことがたくさんあります。まあ、学校の先生なんかには耳にタコができるほど聞かされているかもしれませんが、私からも言わせてください。大事なことについては、最終決定は自分でしましょう。
人に言われて決めるのは、その時は楽かもしれないけれど、結局は自分がしんどくなると思います。
まず、ダメだった時の言い訳ができてしまう、ということです。自分で決めた訳ではないから、何らかの形で失敗したとき逃げ道ができてしまうのです。いつでも人のせいにできる、というのは決していい環境とは言えません。
もう一つは、後悔する時が必ず来る、ということです。どんなに良い環境にいても、気に入らないことや大変なことが1つか2つくらいなら必ずあるはずです。もし、自分で選んだ道なら、多少辛いことも頑張れるでしょう。しかし、それが誰かに言われて決めた道ならその人を恨んだり、後悔したりしてしまいます。
あなたの周りの人は、たくさんアドバイスをしてくれると思います。それを参考にするのはいいけれど、最後の最後、最終決定は自分ですることが絶対だと思います。
――――― 校長からミルフィーユさんへの質問 ―――――
現1年生(79期生)にアンケートをしたところ、三国丘高校を受験した動機(複数回答可)について、次のような結果が出ています。これを見てミルフィーユさんはどんな感想を持ちましたか。教えてください。
Q 三国丘高校を受験した動機を教えてください。
A 率の多い順にBEST10は以下のとおり。
1位 校風が自分に合っていると思ったから 54.2%
2位 難関国公立大学への合格者がたくさん出ているから 46.5%
3位 電車での通学が便利だから 40.9%
4位 学校行事が楽しそうだったから 39.2%
5位 塾の先生に強く勧められたから 38.2%
6位 自分が行きたい大学に多くの合格者が出ているから 23.9%
6位 学校説明会などで接してくれた生徒の印象が良かったから 23.9%
8位 頑張りたい部活動があったから 22.3%
9位 NASA海外研修に参加してみたかったから 21.6%
10位 家から自転車で通学できるから 19.6%
これから学校説明会や見学会が始まると思いますが、実際に気になっている高校に行ってみることがとても大切だと私は思います!実際の校舎を歩き、教室や体育館やいろいろな施設などを見て、先生や先輩たちのお話を聞くと、「この高校に行きたい!」という気持ちが湧いてくるし、何より勉強へのモチベーションがとてもとても上がります。志望校に行って、志望校の空気を吸うと、とてもリアルに来年の春にここで高校生をしている理想の自分の姿が想像できて、やっと本当の受験生になった気がしました。
アンケートの志望動機についてですが、通学時間・方法は毎日のことなので結構重要ポイントだと思います。また、三国丘の授業をしっかり受けていれば、自然と(本当に知らないうちに)大学入試に向けて十分な実力がついていくと身をもって感じています(笑)。探究活動(CS・SSH・SGHなど)は、NASA研修を含め、どれも高校の授業を飛び越えたような取り組みで、本当に価値のある経験になると思います。私もオーストラリア研修に参加させていただきました。来年の『ごった煮』(三国丘高校雑誌部発行)に「オーストラリア研修日記」が掲載されるかもしれません(笑)。部活に関しては、いろいろな部活があって、それぞれ一生懸命あるいは楽しく活動しています。高校から新しいことに挑戦する人も多いです。実際に通ってみて、三国丘高校は、刺激をもらえるような友達が多く、とてもよい環境の中でそれぞれが様々な分野で活躍・成長できる機会があり、本当にいい高校だと思います。
ミルフィーユさん、今回もありがとうございました。このブログを読んでいる中3生に、まるで自分のきょうだいや後輩のように語りかけるミルフィーユさんの語り口には、毎回心が温かくなります。このシリーズは、次回が最終回です。中3生のみなさんは、このブログのことをお友だちにも紹介してあげてください。受験は「団体戦」です!