下の写真のとおり、「高等学校探究的な学び実践事例集」という本が、学事出版から出版されました。この本は、京都大学教育方法学研究室の4人の先生方が編著者となって完成した立派な本です。この本の中で、京都大学教育方法学研究室が調査した多様な23校の中の1校として、三国丘高校が取り上げられています。
まず、注目されたのは、「探究力」とともに「協働力」を育成するカリキュラムです。いかに優秀な生徒が高い探究心を持って挑んでも、「協働力」がなければ思うような成果を挙げられないという、教員の経験則から研究が進み、「協働力」も重視したカリキュラムが完成したという経過が記されています。「協働力」は、「ホンモノに触れる実践的学習」とともに、三国丘高校の教育の柱になっています。
注目点をもうひとつだけ紹介すると、学校組織の体制です。三国丘高校では、探究学習の方向性や教材等を協議し日々改革に結びつけるため、CS委員会という組織があります。CSとは、Creative Solution の略で、探究の授業のことです。毎週開催されるこの委員会では、探究学習の骨格とも言えるカリキュラムや教材の内容から生徒研究発表会などの行事の企画まで、探究学習に関する幅広い事項に対応しています。このような組織は、SSHやSGHの学校でも珍しいのだと思います。
掲載された23校は、全国から厳選された高校ばかりですが、大阪府立高校の中で選ばれたのは、三国丘高校のみです。非常に名誉なことですし、これからも探究活動の充実をはかる上で大きなモチベーションになっています。もし、本屋さんなどでご覧になる機会がありましたら、是非ご購入ください。
