探究活動の時間は、各校によってネーミングが様々です。三国丘高校ではCSⅡ(クリエイティブ・ソリューションズ)と呼んでいます。そのCSⅡの年に1度の発表会が、2月3日(月)と4日(火)に開催されました。この2日間に発表したのは2年生全員です。だいたい数名以内のグループで探究活動を進めるのですが、何を探究するのか?どんな方法でするのか?すべて自由です。教員は、生徒の探究活動を全力でバックアップします。バックアップするのは教員だけではありません。内容によっては大学の先生や企業の研究室にも助けを求めます。三国丘高校には各界で活躍する卒業生のみなさんがたくさんいらっしゃいますので、そんな方々を頼りにして生徒を支援するケースもあります。どんどん広がる世界の中で生徒たちは活き活きと成長していきます。また、三国丘高校は国からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けている学校ですので、この日は運営指導委員の先生方も三丘生の発表を見てくれました。
発表の内容まで詳しく説明できませんので、面白そうなタイトルをいくつか拾ってみます。国語班なら「関西弁から考える日本語の終着点」。ホンマカイナ...と、思わず関西弁で突っ込みを入れたくなるようなタイトルです。社会科班は「空き家を自習室に」。そんなことができたら素敵だなぁと思ってしまいました。英語班の中からは「洋画の日本版タイトルやポスターはなぜダサいのか」。映画会社のみなさんごめんなさい。保健体育班なら「両利きになろう」。野球のスイッチヒッターに憧れた人もいるんじゃないですか?音楽班は「新しいチャイムを創りたい」。毎時間違うチャイムが流れる学校...想像しただけで楽しくないですか?家庭科班なら「嗅覚に頼らないお粥」。良いですねぇ!風邪ひいた時なんかにあれば元気が出そうです。物理班は「扇風機の両側から風を出したい」。そんなことできたらノーベル賞でしょ。化学班は「サポニンを用いた洗剤の洗浄効果」。大豆で洗剤?想像を超えてます。生物班は「ナメクジの学習能力~ナメクジをペットにするまで」。ナメクジを可愛いと思ったことある?数学班は「ブラックジャックを戦略的に」。イカサマじゃないですよ!情報班なら「自分で音ゲー作ってみた」。そんなことできるんかい?と突っ込みたくなりました。
各教科(科目)毎にいくつものグループが探究活動を進めます。ご覧いただいたようにタイトルを聴いただけで目がまん丸になるようなテーマを本気で真剣に追い求めます。その上で、三国丘高校にはさらに2つのグループがあります。1つはSGH(スーパーグローバルハイスクール)班、もう1つはSSH(スーパーサイエンスハイスクール)班です。SGHは9班あって「命を救う防災枕~とことこ~」が校外のコンテスト等で高く評価されています。今回SSH班で全体発表をしてくれたのは「サイコロの重心と出る目の関係」です。学校にある3Dプリンターを使って探究してくれました。
今回の発表会のトピックスはほかにもあります。府内の私立高校に案内を発出したところ、なんと9校から28人もの先生が視察に来てくれました。各班の発表を回って質問をしてくれたり意見を言ってくれたり...生徒たちがお世話になりましたので、終了後に、本校の先生が質問を受ける場を設けました。私立高校でも探究活動を進化させることが求められているのでしょう...たくさんの質問が出たそうです。このことを見ても、三国丘高校が探究活動の先進校であることをわかってもらえると思います。探究活動の成果で難関国立大学に推薦入学する生徒が毎年います。決して、進学のために探究活動をするのではありませんが、大学での学びを考えたとき、探究活動が大きな力になることは確かなようです。
長文になってしまいましたが、高校で仲間と一緒に探究活動に本気でチャレンジしてみたい中学生は、三国丘高校を選択肢に入れてみてください。