1月17日(木)

<24年が経った今>

1995年1月17日5時46分 皆さんこの時間を記憶していますか。6434人が亡くなり、4万人以上が負傷した阪神淡路大震災が発生した時間です。朝の時間も重なって、大震災発生後に多くの火災も発生しました。皆さんの中に、この大震災を体験した人はいません。語り継がれている震災というイメージでしょうが、皆さんの保護者の方々は、社会人として働きだしたか、第一戦で働いている年代のはずです。一瞬にして多くの命が奪われました。

しかし、情報はなく、被害の状況も分からず、ライフラインも途絶え、通信手段ですら混乱し使用することができません。この関西以外の方々はニュースでこの震災を知ることになりますが、時間とともに増える被災者に愕然としたのを記憶しています。

私たちはこの歴史を決して忘れてはいけません。今神戸市内を通ると、大きなビルが立ち並び、高速道路が倒壊したことや、大きなビルが軒並み崩れていたことなど微塵も感じない風景に変わってしまいました。そんな中でも、この24年間に建築に関わる大きな問題もありました。設計における強度の問題です。基準に達していないにも関わらず、偽装して工事を行う。尊い命を軽く見られているのか、それともこの記憶が消し去られてしまったのか・・・は不明ですが、一番尊いものは、まさに命であるということを今一度確認する日であって欲しいと願っています。

今、南海トラフでの地震や東南海トラフでの地震が差し迫っている中、今備えられることをしっかりとやる続ける必要があります。2学期には避難訓練も行いましたが、実際を想定して行わない限り、いざ発生した時にはパニックになるだけで、訓練は活きません。しっかりやるべきことは何か、という高い意識が求められます。そんな状況判断ができる人になってください。

動物は常に忘れる生き物です。だからこそ、忘れていいものと、忘れてはいけないものを判断し、特に後者の場合には、常に記憶の引き出しから呼び覚まし、後世に脈々と引き継いでいきたいものです。今日は震災を意識する1日として過ごしてください。