第五十五回 卒業式式辞

 校庭の梅の花の香りに新しい春の息吹を感じるこの佳き日に、大阪府教育庁 ご代表 小川 大樹様、大阪府議会議員 山田けんた様(ご代理)をはじめ、多数のご来賓の方々にご臨席を賜り、大阪府立枚方高等学校 第五十五回 卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、本校教職員にとりまして何にもまして慶びとするところであります。高壇からではございますが、教職員を代表し、厚くお礼申し上げます。

 ただいま五十五期生、普通科272名、国際教養科74名に卒業証書を授与いたしました。

 保護者の皆様におかれましては、本校教育活動を見事にまっとうし、晴れやかに巣立ちゆくお子様の英姿を目の前にされ、感慨もひとしおのことと拝察し、改めましてお祝いを申し上げますとともに、ご入学以来、本校教育の推進に多大なるご理解、ご協力をいただいてまいりましたことに、深く感謝申し上げます。本当に有難うございました。

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。厳しい高校入試を突破して枚方高校に入学して以来、それぞれ全力を傾けて勉強に、学校行事に、部活動によく頑張ってきましたね。そうして皆さんの手元に届く卒業証書は言うまでもなく皆さん一人一人の汗の結晶であります。しかしまた同時に自分一人だけの力ではなく、ご家族の方々の愛情と励まし、先生方の時に厳しくも熱心な指導と慈しみ、先輩や友人たちとの絆など、多くの人たちに支えられて得られたものであるということを忘れないでほしいと思います。

 さて、卒業生の皆さん、皆さんは本校での三年間、様々な勉強をしましたね。いろいろな問題を解き、正解の導き方を学んだと思います。正解とは正しい解き方、考え方と言えるでしょうが、これから皆さんが羽ばたく社会においては、正しいことは一つでないこともあります。昨年秋に、日本でもトップクラスの広告会社がそのキーコンセプトとして発表したのが、「正解より別解」という言葉です。「正解は1つ、別解は無限」「正解は過去、別解は未来」「正解は無難、別解はドキドキ」「正解はロジック、別解はマジック」今まで皆さんが生きてきた社会は、皆さんの先輩である大人の人たちが、これまでに起こった様々な問題について、大変な努力をして「正解」を考え出し、その結果築き上げてきた社会です。これから皆さんはその大人の一員として、これからの社会を作っていくことになります。社会は日々変化しています。これまでの正解が通用しなくなる、そんなことも起こるかもしれません。また、正解では解けない解を求めなければならないかもしれません。さらに、正解より良い解があるかもしれません。「正解より別解」とは、そういうことを言った言葉ではないかと思います。「正解は1つ、別解は無限」「正解は過去、別解は未来」「正解は無難、別解はドキドキ」「正解はロジック、別解はマジック」

 皆さんがこれまでより、良い社会をめざして、無限の可能性の中から、未来に向かう、ドキドキするような別解、マジックのように様々な問題を解決する方法を見つけることを心から期待しています。今年開催予定の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の大会ビジョンは「スポーツには世界と未来を変える力がある」ですが、皆さんには「枚高生には世界と未来を変える力がある」ことを是非世界に、そして未来に示してほしいと思います。

 最後になりましたが、これまで様々なご支援・ご協力をいただきました地域の皆様、後援会の皆様、同窓会の皆様、保護者の皆様を始めご関係の皆様に心よりお礼を申し上げ、大阪府立枚方高等学校第五十五回卒業式の式辞といたします

令和二年二月二十八日

大阪府立枚方高等学校

      校長 小嶋 信男

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