2012年1月10日アーカイブ

てのひらの小説 『浮遊』(上) 都

 昨年、『待機』を寄せてくれた都さんの新作30枚を、3回に分けてお送りします。 浮遊、とは?...... 『浮遊』 (上 1/3)  都 「あたし、少しだけ浮いてるの」 同じ中学校に通っていた藤川さんに、十九歳になったばかりの春、近所のスーパーでばったり会って、しばらく立ち話をした後いきなりそう言われたとき、私はとりあえず藤川さんの足元をよく見た。「う、浮いてないよ、多分」 あまりに説得力のある言...