20期生1学期、第3弾をどうぞ。 『第十一夜』 小谷 こんな夢を見た。 窓を開けてうたた寝していると、遠くから悪魔が私に向かって走ってきた。 悪魔はうじ虫を身体にまとっていて、目は真っ赤に染まっている。 悪魔は甲高い声で、叫びながらこっちに走ってくる。 悪魔語だろうか、全く聞き取れない。 私はボーっと寝ころんで悪魔を、ただ見ていた。 すると悪魔...
2015年6月アーカイブ
20期生1年の書いた第2弾をどうぞ。 『第十一夜』 夢璃有晴 こんな夢を見た。 何も見えない真っ暗な世界。かすかに何か音がする。真っ暗な世界の中、体がふわふわと浮いていくような感覚だけが体を包み込んでいた。 どれくらいの時が経ったのだろうか。ふと気が付くとそれまでの世界とはまるで違う、光に包まれた世界が目の前に広がっていた。明るい光が差し込む中で、たくさんの人が楽しそう...
20期生 1年の1学期。 漱石の『夢十夜』を読んで、『第十一夜』を書いてみました。 その中の数編を、順次ご紹介していきます。 先ずは3人の作をどうぞ。 『第十一夜』 球磨川禊 こんな夢を見た。 私は悪霊にとり憑かれた。その悪霊は一般人には視ることも感じることもできないというものだった。そいつには「すべてを『なかったこと』にする」という能力があった。それを試してみたくなった私は、...