「冬」の題詠。 相互撰の上位10首を紹介します。
初雪や笑うあなたの頬染まる輝く街と冷たい両手 B
山眺め雪降らぬ地で雪を待つかじかんだ手を白く染めつつ 仲秋観月
まだ眠いあと5分だけ......ほら遅刻セミナー室で二人で面談 マスカット坊や
はらはらと会社帰りに舞う雪をちらりと照らす家のあかりび あっ
息を吐き目の前白く濁るのは今年の冬が始まる合図 モノ
戸を出ればひどく吹きつく寒風や我が身震える冬のつとめて 日昇出雲
寒い日に楽しく遊ぶ妹の赤いおててと真っ白な雪 iru
赤い手に少しの感度見上げれば星一つない澄んだ雪空 チーズが食べたい
雪が降り凍える手と手ポケットへ秋が恋しく春待ちどおし くちびるゲルゲ
えんえんと一人進める夜道にも幾多のしろがともとなる冬 有馬春秋