冬の歌 23期生1年6組

「冬」の題詠。 相互撰の上位10首を紹介します。

初雪や笑うあなたの頬染まる輝く街と冷たい両手     B

山眺め雪降らぬ地で雪を待つかじかんだ手を白く染めつつ     仲秋観月

まだ眠いあと5分だけ......ほら遅刻セミナー室で二人で面談     マスカット坊や

はらはらと会社帰りに舞う雪をちらりと照らす家のあかりび     あっ

息を吐き目の前白く濁るのは今年の冬が始まる合図     モノ

戸を出ればひどく吹きつく寒風や我が身震える冬のつとめて     日昇出雲

寒い日に楽しく遊ぶ妹の赤いおててと真っ白な雪     iru

赤い手に少しの感度見上げれば星一つない澄んだ雪空     チーズが食べたい

雪が降り凍える手と手ポケットへ秋が恋しく春待ちどおし     くちびるゲルゲ

えんえんと一人進める夜道にも幾多のしろがともとなる冬     有馬春秋