2013年3月アーカイブ

小説 『ろくでもない人生』

今春卒業生の国語課題研究作品から、日足(ひたる)さんの小説を紹介します。   国語課題研究作品 『ろくでもない人生』   日足 (ひたる)  家の近くの喫茶店は今日もいつも見るメガネをかけたおじさんと、髪を整えていないお姉さん、顔もよく覚えていないような大学生くらいの男の人。それから初めて見る人。よく利いたクーラー、薄暗い照明と、店員以外だれ一人として口を開かないこの場所は毎日のようにわ...

小説 『ショートストーリー』 第四章

さちのかさんの国語課題研究作品。最終章をお届けします。   国語課題研究作品 『ショートストーリー』  さちのか  第四章  私と彼女 私は黒猫である。名前は先ほどつけられた。名前を付けた人間と私の関係は唯の顔見知りという微妙な関係である。ことの始まりは約一時間前。私がいつもどおりに間抜けな魚屋に行った時のこと。「また盗って下さいと言わんばかりに魚が置いてあるな。」今日も頂いて帰ろうと思...

小説 『ショートストーリー』 第三章

ひきつづき、さちのかさんの国語課題研究作品を掲載します。   国語課題研究作品 『ショートストーリー』  さちのか  第三章  私と青春 私の名前は真白(ましろ)桜(さくら)。ピッチピッチの高校2年生だ。そこ!死語とか言わない!...おっほん。まあとりあえず分かってほしいことは私が花の女子高生だってことである。春、私は運命的な出会いを果たした。校庭の桜の木の下でハニカムその顔はさながらお...