2015年アーカイブ

夢十夜「第十一夜」 その六

20期生 1年。授業中にいきなり「書きなさい」と言われて、2、30分という短い時間で書いた「夢十一夜」。 オリジナリティに富んだ良作が集まりました。全部紹介できなくて残念ですが。あと2作、お楽しみください。     『夢十一夜』 ジョリー    こんな夢を見た。  一匹のヤモリが動かずにじっとこちらをにらんでいる。何かを訴えかけているのか、こちらを警戒しているのか、そ...

夢十夜「第十一夜」 その五

20期生 1年。3編をお送りします。   『第十一夜』 ゆうやけこやけ     こんな夢を見た。 僕はいつもどおりエサをとるために海に出かけた。そして、エサをとっている内に、いつもより深いところに出た。ここは、僕たちイワシの天敵の「サメ」という生物がいると聞いたことがある。お父さんは行ってはいけないと言っていたが、僕は好奇心に負けて、さらに奥に行ってみることにした。そこには、見...

夢十夜「第十一夜」 その四

20期生1年、4作品をお届けします。   『第十一夜』 えび    こんな夢を見た。  机の上で絵を描いていると、妹が来て、私が描いた絵を見ようとしてきたので、どっかに行けよ。と言った。すると、妹は見ようとするのをやめて、なわとびを持ってきた。私が、家の中でしたらダメだろ。と言うと、妹は手に持っていたなわとびを投げた。そのなわとびは結構痛かったので、私が怒ると、妹は笑いながら部...

夢十夜「第十一夜」 その参

20期生1学期、第3弾をどうぞ。   『第十一夜』 小谷    こんな夢を見た。 窓を開けてうたた寝していると、遠くから悪魔が私に向かって走ってきた。 悪魔はうじ虫を身体にまとっていて、目は真っ赤に染まっている。 悪魔は甲高い声で、叫びながらこっちに走ってくる。 悪魔語だろうか、全く聞き取れない。 私はボーっと寝ころんで悪魔を、ただ見ていた。   すると悪魔...

夢十夜「第十一夜」 その弐

20期生1年の書いた第2弾をどうぞ。   『第十一夜』 夢璃有晴   こんな夢を見た。 何も見えない真っ暗な世界。かすかに何か音がする。真っ暗な世界の中、体がふわふわと浮いていくような感覚だけが体を包み込んでいた。 どれくらいの時が経ったのだろうか。ふと気が付くとそれまでの世界とはまるで違う、光に包まれた世界が目の前に広がっていた。明るい光が差し込む中で、たくさんの人が楽しそう...

夢十夜「第十一夜」 その壱

20期生 1年の1学期。 漱石の『夢十夜』を読んで、『第十一夜』を書いてみました。 その中の数編を、順次ご紹介していきます。 先ずは3人の作をどうぞ。   『第十一夜』   球磨川禊  こんな夢を見た。 私は悪霊にとり憑かれた。その悪霊は一般人には視ることも感じることもできないというものだった。そいつには「すべてを『なかったこと』にする」という能力があった。それを試してみたくなった私は、...

17期生卒業歌集

およそ1年ぶりの本ブログ更新です。 編集子の担当する17期生が受験の年のため、1年間そちらに専念していました。 新年度から今宮文芸舎の活動を再開しますのでよろしくお願いします。 さて、久しぶりの更新は、17期生の卒業短歌の掲載です。 3年間の最後の古典の授業で、3年1、3、5組の生徒たちが詠んだ和歌の1部を紹介します。   17期生卒業歌集より 11首  詠み人知らず   桜舞...