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3つのホンモノが三丘生の背中を力強く押してくれました! NASA海外研修レポート

 NASA海外研修は三国丘高校の大きな魅力の一つです。教頭先生と一緒に引率してくれた首席の吉田先生が「校長ブログ」原稿を寄せてくれました。最近増えてきたこのパターン。私にとってはこの上なく嬉しいのです。理由は「教員が、自分が勤務する三国丘高校の取組を誇りに思っている証拠だから」です。私がこのブログを頻繁に更新するようになった頃、先生方は"校長先生ご苦労さまです"くらいの感じだったと思いますが、多くのみなさん(特に中学生や保護者の皆様)にご覧いただいていることがわかり始めた頃から見る目が変わってきました。三国丘高校の魅力を発信したいという気持ちを共有できたことは、校長として最高の喜びです。先生方が、自分の学校を(生徒を)誇りに思っているって素敵なことだと思いませんか?私は40年近く教員という仕事をしていますが、もし今我が子が中学生なら、自分の子どものことを誇りに思ってくれる先生がいる高校に入学してほしいと願います。

 またまた独り言が長くなってしまいました。以下、吉田首席のレポートです。

7月31(日)から8月6日(日)で米国フロリダを訪問する海外研修を実施しました。簡単に言うと、この研修では3つのホンモノに触れることができました。

 まずは、最前線で宇宙開発に関わっている研究者の方々そして元宇宙飛行士との出会いです。国際宇宙ステーションで宇宙での植物栽培の研究を行っている研究者、アルテミス計画で月周回宇宙ステーションGatewayへの物資を輸送する際の軌道計算を行っているNASAのエンジニア、Artemis計画に精通している惑星科学研究者など、宇宙開発の最前線で活躍されている方々のお話を聞くことができ、たくさんの質問にも答えていただくことができました。本校卒業生 土井隆雄さんと共に船外活動をされた元宇宙飛行士にも宇宙飛行士ならではの経験を聞くことができました。

 次に、実際に使われている航空機やARVRの最新技術、そして宇宙ロケット・スペースシャトルの見学です。フロリダ工科大学では小型飛行機の計器や機体の素材に直接触れることができました。フロリダ中央大学ではVRARを通してその汎用性の高さを実感しました。そして実際に使用されたスペースシャトルやアポロ計画を支えたサターンⅤと呼ばれる巨大なロケットの歴史と技術と迫力に圧倒されました。一週間に1回くらいのペースで発射されているSpaceXの打ち上げも見ることができました。

 最後に、ロケットやシャトルを実際に打ち上げた場所、そしてフロリダの広大な自然を感じる機会です。これまでのアポロ計画やスペースシャトル計画を支えてきた、そして今後のArtemis計画でも使用される打ち上げ場を間近で見学することができました。また、日本がすっぽり入ってしまうほど広大なフロリダですが、山がなく平坦な場所にゆっくりと川が流れています。NASAは宇宙開発とともに自然環境保護にも力を入れています。フロリダの自然を直に感じることで様々なことを考える機会となりました。

 内容がとても豊富で密度の非常に高い海外研修になりました。今後の人生の選択において、高校生の背中を一押しする経験になったのではないかと思います。

 NASA海外研修に行きたいから三国丘高校を選んだという生徒に時々出会います。こんなことができるのも、三国丘高校が国からSSH校(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けているからです。もっと言えば、SSH校の中でもNASAまで研修に行く学校は限られています。宇宙が好きとか、科学が好きとか 、自然が好きとかいう生徒にとっては夢のような時間だったと思います。

 上のレポートにも出てきた土井隆雄先生は本校天文部の出身です。先生は、高校時代に望遠鏡を覗きながら宇宙への大きな夢を育み、後に宇宙飛行士としてその夢を叶えられました。それと同じように、NASA海外研修の経験が、生徒の夢を叶える第一歩になれば嬉しいです。