これぞ三国丘! CSⅡ(探究)研究発表会で盛り上がる

 CSというのは授業の名前です。Creative Solutions(クリエイティブ ソリューションズ)の頭文字をとりました。CSⅡというのは2年生のCSの授業という意味です。授業の内容は探究活動です。生徒が自ら課題を設定し、それを解決する方法を探し出すのが探究活動です。「総合的な探究の時間」という名前で実施している学校もあると思いますが、GLHS10校ではそれぞれにネーミングを工夫して探究活動に力を入れています。CSは三国丘高校最大の特長と言っても過言ではないくらい大事なものですし、この取組から進路を切り拓いていく生徒もいます。

 そのCSⅡを締めくくる研究発表会が、2月5日(月)と6日(火)に開催されました。まず、5日(月)は全体会です。1,2年生が体育館に集合しCSⅡを代表する4つの班の発表(プレゼンテーション)を聴きます。班名と発表のタイトルは次のとおりです。

SGH8班『OMOTENAシャイン』(フィリピンの子どもたちが存分に遊べる環境をつくるプラン)

社会2班『食堂レスキュー隊』(学校食堂を助け、より安価で食べるための予約システム開発)

SGH9班『marupachi』(手が不自由な人もメイクを諦めないためのメイクブラシをプランニング)

物理1班『からまないイヤホンの作成』(絡みにくいイヤホンを研究しモデルを作成)

 物理1班『からまないイヤホンの作成』は理系を代表して発表、SGH9班『marupachi』は2月10日(土)に開催されたGLHS合同発表会に三国丘高校代表として出場しました。その結果は別のブログでご報告します。乞うご期待!

 この日発表したのは本校の生徒だけではありません。府立高校2校から各1班を招待し、発表してもらいました。以下のとおりです。ありがとうございました。

四條畷高校化学班『牛乳から作るプラスティックの代替品の強度に関する研究』

生野高校物理班『鶏肉は火が通りにくい!?』

 2日目(6日)は分科会です。理系の35班は体育館フロアでパネルを使ったポスターセッション、文系の33班は教室でのスライド発表です。この日のために周到な準備をしてきた2年生はまさに本番。教室や体育館でプレゼンを聴く1年生は遠慮なく疑問をぶつけ、あちらこちらで真剣勝負の様相でした。私が感じたのは1年生が2年生を見る目の輝きです。これが三国丘の伝統を支えているのでしょう。1年生の眼差しからは「憧れ」がはっきりと読み取れました。

 実は、今回の発表会について、もう一つ伝えておきたいことがあります。それは、他校教員の視察です。2日間でなんと30名近い他校教員のみなさんがお越しくださいました。しかも、そのほとんどが私立高校の先生方でした。

 ここで、このブログを読んでいただいているみなさん(特に中学生やその保護者のみなさん)にお伺いします。なぜこんなにもたくさんの先生方(特に私立高校の)が三国丘高校のCS(=探究活動)に興味を示してくださるのだと思いますか?

 ここから先は単なる私の想像ですので、そのつもりで読んでください。確かに言えることは、各校とも探究活動の充実を考えているということです。その上で、なぜ探究活動を充実したいのかと考えると、探究活動の価値がより深く理解されだしたということだと想像します。私立高校の多くがそう感じているとすればそれなりの理由があると思います。もしかしたら、それは、学力や進学実績の向上と関係しているのではないかと推測しています。

 この記事をここまで読み進めていただいた読者のみなさんの中には、探究活動は教科学習を圧迫し学力向上を阻害するのではないかとお考えの方がいらっしゃるかもしれませんが、今の時代にあって、また三国丘高校にあっては、その考え方は正しくないと言えます。少なくとも私はそう思っています。なぜなら、進学実績が物語っているからです。直近の結果から言うと、SGHで探究活動に積極的に取り組んできた生徒が、推薦入試で京都大学の合格を勝ち取りました。成功事例だけを挙げるつもりはありませんが、本校の探究活動を力に変えて自ら描いた夢を叶えていく生徒がいることをお伝えしておきたいと思います。

 三国丘高校が標榜しているのは「自主自立」。「自主自律」ではありません。自分を律するだけではなく、自分の力で立つことを重視します。3年間で蓄えた力で立って前に進み、夢を掴むのが目標です。この記事を通じて、一人でも多くのみなさんに三国丘高校の魅力が伝われば嬉しいです。