視聴覚教室が満席になったのを見たのは、本当に久しぶりです。今日(15日)開催された1年生学年連絡会にお越しいただいた保護者の人数は180名に迫る数でした。最初にご挨拶をさせていただきましたが、みなさんの視線が痛いくらい真っ直ぐでした。
学年連絡会は各学年2回づつ行われる会で概ね二部構成になっています。対象は当該学年の保護者で、まずは全体に対する説明があります。今日は1年生でしたので最初に教務担当の教員(担任)から観点別評価等に関する説明があり、続いて進路指導担当(担任)から本校の進学実績や希望進路実現に向けた学力向上の考え方(受験に必要な学力は授業が基本)に関する説明が丁寧に行われました。最後は学年主任から今年度の行事予定や1年時の生徒のメンタルヘルス、家庭での子どもへの接し方など広い範囲の話を纏めて伝えさせていただきました。
私の話の最初に「校長ブログをご覧いただいている方は手を挙げてください」と言うとほとんどの保護者のみなさんが手を挙げてくださいました。とても嬉しかったです。もしかしたら、1年生の生徒もこのブログを読んでくれているかもしれないので、私が今日聴いた話の中で印象に残っていることを一つだけ書きます。それは成績に関することです。
中学まで常にトップに分類される成績を貫き通してきた生徒が多いのではないかと思いますが、高校は選抜試験を経て入学してきた世界なのでそうはいきません。席次をつければ1番から321番まで並びます。スタサポの結果が返ってきたと思いますが、今まで取ったことのない点数や席次を取ってしまったという人は少なくないと思います。一方で、中学時に比べて授業進度が相当速いことから日々の授業についていくだけで大変という人もいると思います。そんな状況になったとき「自分なんて...」と劣等感や挫折感を持つ必要は全くないということです。私はこの話を聴いてとても納得できました。勉強のやり方とか学習行動のサイクルが自分に合っていないのではないかと考え、それを修正していく方向で前向きに捉えることが何より大事というのです。まさにその通りだと思いました。進路指導の先生の話の中にも、自分の学習スタイルは自分で見つけるほかないという件がありました。併せて、生活実態に関するアンケート調査の結果スマホを触っている時間が相当長いことも新たに明らかになった事実です。保護者の皆様には席次や点数を見て短絡的に判断するのではなく、現状に立って何を変えていけばよいのかお子様と一緒に前向きに考えていくスタンスに立っていただくことをお願いしたいと思います。
全体説明会が終わった後は教室に移動して学級懇談会が行われるというので、私も1年生の教室にいってみたら、何と教室後方の掲示板に人だかりができていました。
見ると、黄色い付箋がたくさん貼ってあります。読んでみると「毎日朝ごはんを作ってくれてありがとう」などお家の方への感謝の気持ちでした。今日のために生徒たちが日頃言えない感謝のひと言を付箋に書いて貼ったそうです。保護者のみなさんが釘付けになっている理由がわかりました。
続いて行われた懇談会ではそれぞれの担任が趣向を凝らし、真剣に、時には和やかに...楽しそうな声が廊下にまで響いていました。そんな様子を見ながら思いました。教員と保護者が同じ方向を向くことは何より大事なことです。79期生に少しでも良い環境を用意するために、今後ともよろしくお願いいたします。