2年生のオーストラリア/ハワイ研修旅行に向けて

2年生は、13年生より約10日間早く後期中間考査を受けます。それは、国際文化科が1128日から、総合科学科が121日から、56日の海外研修旅行に出かけるからです。

 

国際文化科は、主にオーストラリア西海岸のブリズベンやゴールドコーストにおいて研修します。23日のホームステイが中心です。自然に触れ合うアクティビティもたくさんあります。総合科学科は、ハワイ島のヒロという町をベースに研修します。すばる観測所の山麓施設やハワイ大学ヒロ校で講義を受けたり、マウナケア山頂で天体観察をしたり、ワイアケア高校で生徒交流をするなど盛りだくさんです。

 

生徒諸君が、研修を通じ多くのことを学ぶとともに、それを一生の思い出にしてくれるよう期待しています。私は、そのためのヒントを、研修旅行のガイドブックの巻頭言の中で示しました。

 

国際文化科のガイドブックにおいては、『旅に出よう‐世界にはいろんな生き方があふれてる‐』という本を取り上げ、著者が、旅の意義が、日常生活における「普通のこと」や「枠組み」についてふりかえる機会を得ることにあると述べていることを紹介しました。そして、生徒諸君に、見聞することを感性豊かにとらえ、人びとの言動の奥にある思いや自分との共通性を発見するよう努めてほしい、と記しました。

 

総合科学科のガイドブックにおいては、『記憶力を強くする』という本を取り上げ、意味記憶とエピソード記憶というふたつの記憶のタイプを紹介しました。前者は、歴史上の事実のような、自我が介入しない抽象的な記憶であり、後者は、例えば、理科の前期期末試験の点数が上がったといった、自分が関わりをもった経験やできごとについての記憶のことです。そして、私は、事前によく下調べをし、いわば意味記憶の量を増やしておくとともに、現地においては、自分が研修の主人公であるという自覚をもち、研修旅行をいわばエピソード記憶の宝庫にして、多くのことを学んでほしい、と記しました。

 

私は、体育祭や文化祭、ふだんの授業を見ていて、2年生の諸君がとても成長してきていると感じています。きっと、これまで以上に充実した研修旅行にしてくれることでしょう。