1月17日(水)

<阪神淡路大震災より23年>

世の中には絶対に風化させてはいけない歴史があります。特に多くの人が犠牲になった出来事については、いつまでも語り継ぐ必要があります。では、どんなことを記憶する必要がありますか。皆さんは15歳から18歳の人が基本です。ということは、今から19年以上前のことは、「聞いたことはあるけど」「まったく知らない」のどちらかになるのです。

私たちも同じです。世界中で大きな戦争がありました。歴史の教科書では、1894年、1904年、1914年、1941年と日本の関わる大きな戦争が4つもありました。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦です。第二次世界大戦は日本の真珠湾攻撃で1941年と覚えています。私たちの親の世代が小学生の時の出来事です。北野高校には、当時の歴史が刻まれた壁がいまでも保存されています。二度と繰り返してはいけない悲劇です。

では、自然災害ではどうでしょうか。関西に関わることとして、6434人が命を落とした阪神淡路大震災はまさに忘れてはいけない災害です。歴史を紐解くと、阪神淡路大震災の50年前にも同じような災害が発生していました。しかし、歴史は語り継がれることなく、同じ被害を出しました。

1995年1月17日、午前5時46分の出来事です。当時は、別の地で事実を知り、時間とともに被災者の数が増え、ただごとではない・・・という感情を持った記憶があります。あれから23年、もし50年に1度の割合で発生する可能性があるのだとしたら、次は皆さんが40歳頃になると発生することになります。その時になってから多くの被災者を出さないためにも、今日という日を記憶にとどめてください。皆さんが経験していないとしても、歴史として知っておいて欲しいものです。

今は復興がなされ、傷跡が残っているのは数少ないです。当時は、被災した人も、そうでない人たちも手を取り合って助け合ったものです。今の社会を見た時・・・どうでしょう。自らの思いが優先して、状況を考えず、わがままに行動していることはないでしょうか。他者は常に自分の周りにいます。もし、自らがわがままを言えば、その反動は周りの人たちに行きます。このことだけは理解して欲しいです。

学校生活でもそうです。誰かが自分勝手なことをすると、そのために学校生活が制約される可能性があります。だからこそ、ルールがあり、皆で共通認識を持って生活する必要があります。社会に出て働いても同じです。時分かってに「あれはできません」「これは好きだからやります」では仕事は成立しません。当たり前のことです。好みで仕事をするのではないのですから・・・誰かが何かを「やらない」となったら他の「誰かがやる」ことになります。そして、断ると「自らの価値を下げる」ことにもつながる可能性があります。

人は感情のある生き物です。それだけは忘れないようにしないといけないですね。

今日は、23年前の今日をしっかりと振り返る日にしてください。