<学びとは>
何かを学ぶとはどういうことでしょうか?学びにはいろいろな種類があって、一方的に押し付けられるものと、自らの興味によって積極的に調べるものと、大きくはこの2つに分けられるのではないでしょうか。前者は、主体性が欠ける可能性が高く、身につかないケースも多々あります。参加しようとする意識に左右されます。反面、後者は自らの興味が入口ですから、より効果的な学びができます。では、そのきっかけは何でしょうか。恐らく「何故」という素朴な疑問が出発点です。学校休業になっている今、この「何故」に注目して学びを進めてください。
しばらくは、理科の観点からいくつか記載します。今日は<化学>です。1年生の科目ですね。
★人間生活にあふれる化学★
読んで字のごとしです。「化ける」と書きますね。よく「化け学」と言っていました。では何が化けるのか。教科書では、最初に
①人間生活の中の化学 ②金属 ③プラスチック ④化学とその役割 ⑤化学の拓く未来
と題して導入があります。ちょっと考えましょう。
①について
世の中便利になったのはなぜですか?私はよく言いますが、「人間は進化をやめた生き物である」。どういうことでしょうね。生物は、いろいろな環境に適応しようと姿を変えたりします。しかし、人はどうですか?「ものを作る」ということで環境に適応しました。自分自身が変わる必要がないのです。例えば、食事をする際には、器を使います。原始、火のことを知ってから、土器や鉄器、ガラス細工までできるようになり。いつしか工芸品もできました。携帯電話や先にノーベル賞のきっかけになったリチウム電子も、化学の力のおかげです。そこで質問を一つ。
「化学のおかげで便利になったなぁ~」というものを一つ考えましょう。
②について
金属もそうですね。鉄や銅、アルミニウム、金、それぞれ性質は違いますが、適材適所で活躍しています。車は鉄が主です。アルミニウムは缶などに使わていますし、1年玉もそうですね。他に燃える金属もあります。さまざまです。フライパンなどもそうです。これらの金属は、基本石から作られます。と言っても、その辺に落ちている石ではありませんがね。今では、リサイクルを意識して、分別などを積極的に行っています。ここでも質問です。
「日本の国特有の刀。これはひのっていますね。これに対して欧米のサーベル。これは真っすぐです。では戦ったらどちらが勝つのでしょうか」
③について
プラスチックは難しい言い方をすると、高分子化合物です。小さな分子が数多く結合することで作られます。ペットボトルなどはいい例ですね。生活で役立つとすればコンタクトレンズなどにも使用されています。燃えにくいものもあります。微生物によって分解されてしまうものもあります。自然に優しくある必要があるからです。では、ちょっと考えてみましょうか。どれだけ皆さんの中にはプラスチックがありますか。そこで、質問
「身の回りのプラスチックを探して、記載されている成分で種類を調べてみましょう」
④について
生活の中の化学と考えると、いい例が「洗剤」です。しかし、洗剤にも種類があります。混ぜると危険なものもあります。知っておくことで、事故を防ぐことができるのです。食品にもよく「食品添加物」と記載があるのがわかるでしょうか。甘味料や酸化防止剤がいい例です。後者は長持ちさせるのに使います。便利な世の中になったものです。また、食品には賞味期限と消費期限があります。何が違うんでしょうね。ここでも質問を一つ。
「いろいろな食品のラベルから消費期限と賞味期限とを比較してみましょう」そして、その違いを推理してください。
⑤について
ここは今後豊かな生活を送るためには・・・というのが主ですここでは質問を一つ。
「豊かな生活をするためには、皆には何が必要」ですか。考えてみてください。
例えば・・・アニメの世界ですが。世界中を移動できる「どこでもドア」なんてのもいいですね。では、どうたって作りますか?どんなことをしないとダメですか。そこまで考えられるといいですね。
少々長くなりました。家庭にいる際に、読み物として、興味の入り口として見てもらえるといいです。次回は、<生物編>です。