4月20日(月)

<穀雨>

昨日は穀雨でした。24節気のなかの一つです。一般的には、穀物の成長を助ける春先に降る雨なのですが、毎年この日はひどい雨が降ります。今年は4月19日でしたね。こうやって考えると日本の節気ってよくできていると思います。四季があるからこそのことではありますが・・・。次の二十四節気は立夏になります。その前に、歌にも出てくる八十八夜があります。

今日は物理の話です。先週は三つ問いがありました。

①ボールは速度ではなく、速さと言っていますが、何故でしょう。

②何故ジェットコースターはあんなにくねくねと動いても落ちないのでしょう

③重力は北海道と沖縄でどちらが大きいのか。そして、北海道で使っていた体重計を沖縄にもって行ったらどうなるでしょう

この三つでしたね。①は簡単ですね。以前も言ったように、速度は方向も考える必要があります。ボールは、真っすぐ進んでいるようでいて、実際には重力のために落ちて行っているのです。ですから、当然ボールは真っすぐ進みません。方向が変わるので、当然使う言葉は、方向を無視できる速さになるわけです。②はエネルギーに関係します。皆さんも経験のあることですが、同じものでも、高いところから落とした方が衝撃が大きいですよね。この衝撃の大きさは物が持っているエネルギーと関係しています。人のエネルギーと言えば、どれだけ動けるか・・・あ~エネルギーなくなってもう動けない、なんて使いますよね。物も同じで、摩擦や抵抗なければ、物を落としたら同じ高さまで戻ってくるはずです。この性質を利用しているのがジェットコースターです。遊園地でよく見てください。そして体験してください。ループは最も高いところよりも低いところに作られています。また、乗っているとどこかで再度上に引っ張り上げる箇所はありませんか。それがからくりです。③ですが、重力は引力と遠心力を合わせた力で、引力は地球の中心に、遠心力は地球の外側に向かう力で赤道程遠心力は大きいです。地球を円と考えた場合、引力はほぼどこでも同じですから、重力は沖縄より北海道の方が大きくなります。このため、一般的に使う場所で体重計は異なります。通常は、東京を起点に考えると、北海道は重力が大きいため、43g程度軽く、沖縄は47g程度重くなるように作られています。このことを考えると、北海道の体重計を沖縄で使うとどうなるかわかりますよね。

今日は、物体の運動を一つ。世の中には、いろいろと動く物体があります。例えば、真っすぐなめらかに動く物体や、一気に速度を上げながら走る物体どです。実際には、世の中には空気があるので、理論的な運動はできませんが、例えば、ホバークラフトとか、ドライアイスなどを使うと、机の上や床の上との摩擦を少なくすることができます。そうなると抵抗がありませんので、物体は限りなく真っすぐ同じ速度で進むことになります。この運動を「等速直線運動」と言います。等しい速度で真っすぐ動くと書きますよね。どんな場合がありますか?また、どうしたら等速直線運動を作り出すことができますか。少し考えてください。これが一つ目の問です。

このと時、方向は真っすぐですから、速度が一定と考えることができます。では、次の問です。速度と移動距離の関係はどうなりますか?そして、その時に、どんなグラフができるでしょうか?速度と時間のグラフと合わせて考えてみください。

ちょっと難しいですかね。理屈をどうやって証明するか、ということが物理の面白さです。もちろん、理論では証明できないこともたくさんありますが、多くのことは理論で説明できます。それを突き詰めていくと、「学問」になるのです。いろいろな知識を合わせることで、一つの結論に到着することができる。だから、多くの学びをするのです。「学問」って奥が深いですね。