5月19日(火)

<少しずつ>

少しずつ朝や夕方の陽が長くなってきました。明け方の朝日っていうのは、本当にきれいに感じます。始まる、という気持ちにさせてくれます。人は、陽の光を浴びて体内時計をリセットし、24時間のリズムを作り出します。ですから、今登校日の2週目に入っていますが、リズムある生活を送るということは非常に大切なことだと感じますよね。この先、どうなっていくのか?学校もどう始まるのか、そういう不安もあります。大阪市では、小学校6年生と中学校3年生は25日から再開に授業を開始する方針みたいですし、大阪府でも遅くとも6月1日には学校を再開、という声も聞こえてきています。そろそろ、どんな方向になっていくのか、注視すべき日が近づいていますね。何でもそうですが、「できる」か「できない」かではなく、「やる」か「やらない」かじゃないかなと思います。人は、何かとできない理由を付けますが、それは言い訳を考えているだけですよね。言い訳を考える前に、「やる」という気持ちを大切にしたいですね。せっかくの登校日です。時間を効果的に使って、学習でわからないところを積極的に聴いてくださいね。

さて、今日の理科は<化学>です。前回の質問は

①身近にあって炎に色のついているものは

②物質の三態とはどのような状態で、日常で安易に三態に変化しているものは何でしょう

という二つでした。①ですが、一番目にするのは「花火」でしょうね。火薬を混ぜていろいろな色の芸術を夜空に描いてくれますよね。火薬を使っているのですから、当然燃えているのですが、あそこで出ている色は、含まれている金属が燃えているのです。実は金属には燃えると色を出す金属があります。これらをアルカリ金属、アルカリ土類金属といいます。典型的なものに、リチウム(赤色)、ナトリウム(黄色)、カリウム(赤紫)、カルシウム(橙赤)などがあります。アルカリ金属やアルカ土類金属でなくても、銅も青緑色がつきます。この組み合わせで花火師は芸術を作り出します。ちなみに、クリスマスの時にも炎に色が出る蝋燭ってありますよね。原理は同じです。ちなみにこれらの反応を炎色反応と呼んでいます。

②ですが、②は簡単ですね。答えは水です。水は、固体になると氷、液体では水、気体では水蒸気になりますね。それぞれ、境界は0℃、100℃ですから、容易に地上で作れます。ちなみに、これらの温度は標高0mでの話です。例えば、富士山の山頂でお湯を沸かしても100℃で沸騰しません。もっと低温で沸騰します。何故でしょうね。これを一つ目の質問にします。ちなみに、液体の水が個体の氷になることを、凝固(正確には液体から個体になること)と言います。逆は融解ですね。液体の水が気体の水蒸気になることを蒸発(正確には液体が気体になること)と言います。逆は凝縮です。では、固体から直接気体になる場合はどうなんでしょう。実はこれを昇華と言います。最も身近なものとしてはドライアイスがありますね。ドライアイスに水をかけると白い蒸気が出ます。まさに昇華した瞬間です。逆も昇華といいます。そこで、二つ目の質問です。では、何故物質は三つの状態に変わるのでしょうか。考えてみてください。世の中にある物質は、常に運動しています。例えば、私たちは寒くなったらどうしますか?動きますよね。よくやる運動に、「おしくらまんじゅう」があります。動くことで熱を発生させているんですよね。他の物質も実は同じなんです。ちなみに、世の中で最も低い温度を絶対零度って呼んでいます。皆さんのわかる摂氏(℃)で言うと約ー273℃をさします。この世の中でもっと低い温度を規準にすると、温度はケルビンという単位で表現します。そのため、絶対零度は0ケルビンと呼んでいます。

ここまで日常で目にする物質や状況を中心にいろいろなことに触れてきました。化学の世界って、新しい発見もありますが、意外と不変であるものが多いのです。過去の人たちが苦労して、失敗を重ねてきた証です。では、何故そんな偉業を達成できたのでしょうね。諦めなかったからです。そして、決して「できない」とは言わなかったからです。そう考えると、今はいとも簡単に「できない」っていうケースが増えているような気がします。でも、それって本当ですか?冒頭の花shに繋がりますが・・一度考えてみましょう。