5月20日(水)

<解除の方向>

報道等を見ていると、いよいよ関西も解除の方向性が出ているみたいです。明日国の方針が出されますが、近畿3府県に関しては、一斉に明日解除されそうです。昨日の報道にもあったように、そうなった場合には、大阪では全学年で6月1日から段階的に学校が再開される公算が高いです。また、3年生については、5月末から段階的に再開するとの見通しですので、早ければ5月25日からの週での学校再開があります。ということは、いよいよ授業ができますが、クラス全体での授業ではなく、クラスを2つ以上に分けて、20名程度の人数での再開になると思います。ですから、登校時間とか複雑になる可能性がありますので、今後の動きに十分注意してください。特に3年生は、今週金曜日にもしかしたら5月25日から授業です、となるかもしれません。メルマガやHP情報のチェックをお願いします。

今日は<生物>ですが、学校再開となると、私の役割もいよいよ終わりが近づいてきたということかもしれません。質問は

①生物のいろいろな情報はどこにしまってあるのでしょうか

②体の中の何が遺伝情報をもっていて、どうやって子孫に伝わるのか

③生き物によって卵を産む数が違うのは何故なんでしょうか

の3つでした。さて、どうでしょうか。まず①ですが、遺伝情報はDNAの中に格納されています。親から子へ伝わる方法の全てがこの中にあり、人はそれらの情報の全てを使っているわけではない、と言われていますね。そして、②にもつながる話ですが、植物も動物も(一部は違いますが)父方と母方から半分ずつ情報をもらいます。いわゆる、DNAが分裂をする際に染色体というものになり、染色体を両親からもらって子に引き継がれます。例えば、成体が2本の染色体をもっているとすると、父方と母方ら一本ずつもらい、子も2本の染色体になります。詳細は別の話になりますが、これが遺伝というものです。染色体のもらい方はさまざまなので、親せきと言えども、同じ顔の人はいないのです。ちなみに、指紋なんかも遺伝するんです。科学捜査等でもありますが、DNA検査をすることで親戚かどうかを見極められるのは、このためです。さて、③ですが、これは確実に子孫を残すためです。弱い生き物ほど、多くの卵を産みます。例えば、カエルなんかもたくさんの卵を産みますよね。しかし、その中でも生き残って親になれるのは一部です。他は成長する過程で天敵に食べられてしまいます。しかし、哺乳類のしかも肉食の動物はさほど多くの子を産みませんし、確実に子育てをします。これは、産んだ子が確実に親になれる可能性が高いからです。もちろん、子のうちに何かに襲われることもありますが、親が側いると襲われる可能性は低いですよね。ライオンの子の側に親がいるのに、襲う動物はいますか、という話です。

さて、ではDNAはどうやってみつかったのでしょうか。見つけた人は、ミーシャーという人で、1869年のことでした。しかし、構造まではなかなか分かっていなくて、1952年になってウィルキンスという人がようやく基本構造を突き止め、次いで1953年には、ワトソンとクリックが構造を突き止めました。実に発見から80年以上かかっているのです。では、ここで一つ目の質問です。発見から構造が分かるまで、これだけの時間を要したのは何故なんでしょうか。自分なりに考えてみてください。そして、このDNAは塩基というものを持っており、私たちはそれらの塩基を、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)と呼んでいます。この塩基同士が繋がることで、DNAを作り出しているのです。そして、その構造は二重らせん構造と言われています。想像しにくいですね。螺旋階段を向かい合わせにしてくっつけたような形です。実は遺伝情報というのは、この塩基が規則的に並ぶことで、暗号化され情報を格納しています。二重らせん構造を作る際には、塩基が向かい合ってくっつくのですが、くっつき方も決まっており、アデニンとチミン、グアニンとシトシンが向かい合ってつくことになっています。では、二つ目の質問です。例えば、二重らせん構造の片方の情報が次の場合、向かいにつく情報はどうなりますか。考えてみましょう。

①TAGGTGCGT   ②AGCCACGTGGA

どうでしょうか?想像できますか。基本的な考え方は、前述した通り、アデニン(A)にはチミン(T)、グアニン(G)にはシトシン(C)しかつけないのです。なので、Aに結び付けるのはTで、Gに結び付けるのはCです。これがヒントですかね。

考え方の問題ですが、どうでしょうか?自ら何を考えるのかってことが重要ですね。今年は、この新型コロナウイルスの関係で、就職難ではないか、とも言われていますが、重要なことは、自ら考えてどう表現できるかです。この考え方さえぶれなければ、どんな状況であっても生き抜けるはずです。重要なことは、楽をするのではなく、苦の道を選べるかです。最初に苦を経験しておけば、多少の苦は苦とも思えなくなります。そこが上手に生きるうえで大切なことだと思います。学校再開まで、あと少しです。始まったら、新しい気持ちで挑んでいきましょうね。