第1回今宮読書会 報告

本校教養講座のひとつとして、読書会を始めようと、7月9日土曜日の午後、第1回目をもちました。

司会役の私(今宮文芸舎編集子)も含めて、参加者6名全員が読書会は初めて。どうなることか、との心配はどこへやら、みなさん積極的に語り合い、おおいに盛り上がりました。

テキストは大阪を代表する作家・田辺聖子さんの『ジョゼと虎と魚たち』。

自分をジョゼと呼ぶ(呼ばせる)女の子について。世間知らずでアタマでっかちだけど、今この瞬間の幸せをたいせつにして生きている、潔さを感じる。

恋人の恒夫について。ジョゼを入籍するでもなく共棲みするところに、この男ってどうなのと猜疑心も起きるが、それを受け入れるところにかえってジョゼの強さ、潔さがわかる。

「ジョゼ」→「虎」→「魚たち」の3段階で幸せになる。 ラストの、「アタイたちはお魚、死んだモン」のイメージ、幸福=死のイメージについては、みなさん強い印象が残ったようで、多くの言及がありました。

あっというまの、楽しく、深い1時間余りでした。

次回の今宮読書会は、10月8日土曜日午後2時30分~。宮本輝さんの『泥の河』を語り合いましょう。

みなさんお誘いあわせのうえどうぞ。お待ちしています。