全国高等学校総合学科教育研究大会(青森大会)

blog181106a2 総合学科青森大会DSC_6518.JPGblog181106a3 総合学科青森大会DSC_6506.JPG 

  

 先週、総合学科の全国大会が青森でありました。本年も全国の総合学科高等学校長協会の副理事長を仰せつかっている関係もあり、理事会と合わせて3日間出張しました。

 私が青森に入った10/31(水)は、早朝、霰が降ったそうで、昼過ぎの青森空港の気温は6度で、肌寒かったです。八甲田山の上部は既に雪景色で、紅葉は既に麓まで降りてきていました。紅葉の最終盤でした。
 公開授業に向かうバスの中からは、りんご農園が広がっていました。たわわに実った赤いりんごをつける木は少なくなっており、最後の収穫時期という様子でした。津軽平野に位置する公開授業会場となった木造高校さんからは、本来、岩木山が大きく望めるそうです。残念ながら、我々は、当日雨で見れませんでしたが。

 今回の大会には、北は北海道、南は鹿児島から、全国の総合学科の校長、教員約330名が集まりました。全国総合学科高等学校長協会最大の行事です。 総合学科は、創設されてから既に、20数年が経ちましたが、総合学科は増え続け、現在358校が本協会に加盟しています。大阪府は26校が加盟しています。実は、大阪の総合学科校数は、東京都や神奈川県より多く、その校数は、都道府県の中でトップです。

 総合学科の懐は深く、本校のように、進学をめざす学校に加え、進学・就職を共にめざす学校、工業・農業・商業等の系列に特色を持つ学校、学び直しを大切にする学校と、多様です。総合学科というシステムが提供するインフラを、どう学校目標にどう役立てていくかは、各校の学校運営に委ねられています。そのため、今回のような教育研究大会において、各校のすぐれた取り組み実践を共有し、それぞれの学校の取り組みに反映することはとても重要です。

 多様な総合学科ですが、共通点があります。それは、いずれの総合学科も『将来を考える力』、『表現する力』が付くという点です。それは、将来を考える授業があり、また調べ学習や発表、グループワークが多く、それらが授業や様々な学校活動の中に組み入れられているからです。
 学習指導要領の改訂が既に告示されました。現在の一年生が大学を受けるときから、大学入試制度も改訂されます。その改革の根底に流れる理念の一つに、"AIが進む21世紀社会の中で生きる力"をつけるということがあります。 『主体的に考え、調べ、最後には自分で決めて、それを表現でき、そして行動できる力』と言ってよいかもしれません。記憶中心の知識だけに重きを置くのではなく、このような力をつけて欲しいということだと思います。
 教育界では、よく『総合学科は、今回の高校教育改革を先取りしてきた。』という話が交わされます。 それは、総合学科が、現在求められているこれらの力をつけるための活動を、早くから実践してきたからだと思います。今回の全国大会では多くの発表がありましたが、中でも印象に残ったのは、開催県青森県の総合学科の生徒の皆さんの発表でした。素晴らしい発表でした。総合学科での学びは、確かに、このような考える力と表現力を育んでいると再確認できた大会でもありました。

 1枚目の写真は、公開授業があった青森県立木造高校での授業見学に先立っての校長先生からのお話の様子です。
 2枚目の写真は、全体会が開催された青森駅前にあるリンクモア平安閣諮問ホールの玄関の様子です。
 3枚目の写真は、公開授業の様子です。総合学習の時間で、充実した発表、批評が続いていました。

 では、最後に
『onとoffを意識して』 頑張れ 今高生!